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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第40話 バルトマンの過去(後編)
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「………って事で、護衛を夜も付こうと思うんだが………」

昨日のロレンスとの会話をそのまま伝えたバルトはカリムの答えをコーヒーを飲みながら待っていた。
バルトもそこまでデリカシーが無いわけではない。嫌と言われればそれでも良いと思っていた。

「大丈夫よ。夜は他の騎士も夜間巡回しているし、バルトもバルトもいざという時に休んでないと大変でしょ?」
「別に俺はどこにでも寝れるから外で寝ていても良いんだが………」
「大丈夫だって」
「しかしだな………」
「それに?」
「バルトに寝顔を見られたくないもん………」

恥ずかしそうに言うカリムだったがバルトの反応は冷ややかだった。

「何だ?寝顔なんて別に平気だろ?あっ、分かった、実はいびきがうるせえとかそんなんだろ?悪い、悪い気を遣わなくて………って何で睨んでんだ?」
「私いびきなんてかかないわよ!!!」

結局バルトはカリムの部屋の前で寝ることになった。






「久しぶりだな、ベットの無い場所で休むのは………」

その日の夜、早速廊下に座り、壁に背中を預けるバルト。

「最近はこの生活にも慣れてベットも嫌いじゃ無くなったが、やはりこっちが落ち着く………」

デバイスガーフォルを展開し、それを立てて抱え込み窓から見える夜空を見る。

「ここに来る前はこうして休むのが普通だったんだがな………人生分からないもんだな………」

そう呟きながらこれまでの事を思い出すバルト。

「もしかしたらこれが幸せってやつかもな………ジジイとバカやってカリムとのんびりして………って俺働いてないな!」

と1人小さく笑うバルト。

「守ってやるさ、ジジイ。だからそっちもヘマすんじゃねえぞ………?」

そう呟いてバルトは浅い眠りについた………














バルトが眠りにつく3時間前………

「団長、管理局S級4番艦、オレゴン到着しました」

遠くから騎士の一人がやって来て報告してきた。

「おう。………随分遅い到着だな」
「S級ですか………一番小さい艦ですね………」

団長のお付きの騎士、ロイ・ルーダルが小さく呟いた。

「まあ少々狭いが第2騎士団が乗れるスペースはあるだろう。そんなに遠い世界じゃないし、我慢してろよお前ら」

そう言って敬礼した部下を確認した後、降りてきた人物の所へ向かう。

「初めましてですな、管理局少将のグレゴール・オルソーです」

年齢は40代後半のちょび髭を生やした男性がロレンスに挨拶した。

「聖王騎士団団長ロレンス・グラシアです、今回は宜しくお願いします」

がっしりと握手を交わす2人。


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