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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第40話 バルトマンの過去(後編)
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それはバルトがカリムの専属騎士になって2ヶ月経った頃の出来事だった。

「アグラットへの介入が正式に決まった。明後日出発し、そこでお前と出会った国に付き戦う事になるだろう」

ロレンスに呼び出されたバルトは入って早々にロレンスにそう告げられた。

「そうか。俺は………」
「留守番だ」
「はぁ!?」
「お前はカリムのお抱えだろうが。護衛がいなくなってどうする」
「いや、だが大した事は全然無かったし大丈夫だろ」
「ん?大した事が無い?と言う事は一応何かあったのか?」
「まあな。カリムを暗殺しようとしたり、狙撃しようとしたりしてた奴は居たな。………後は俺に色々とちょっかいかけてきたりしてきた位だな」

そう説明しながら机の上にあったクッキーを食べるバルト。
そんなバルトに対し、ロレンスは固まっていた。

「………おい、カリム狙われたのか?」
「ああ、そうだぞ。………このクッキー美味いな………」
「定期報告には無しと聞いていたが?」
「ああ、カリムには気づかれずに全て始末したから問題無い」
「問題あるわ!!!言ったはずだよな?襲われた場合逐一報告しろって!!!」
「………忘れてた」
「この馬鹿野郎が!!」
「うおっ!?」

机越しに殴りかかってくるロレンスを避け、拳を掴んだ。

「ま、待てって!!無事だし問題ねえだろ!!!」
「問題無いだと………カリムに傷でもあったら俺はマジでお前を殺すぞ!!!!」
「いや、死合うのはむしろ願ったり叶ったりだが、そんな理由で戦いたくねえわ!!それよりも先に話す事あるだろうがこの親バカが!!!」

互いに譲らず、睨み合う2人。
やがてため息を吐いたロレンスが深々と椅子に座りバルトを見た。

「だな………で、バルト、お前には引き続きというか、本腰を入れてカリムの護衛を頼むぞ」
「いや、俺はいつも真面目に………」
「お前に真面目って言葉は無い」
「いや、決めつけるなよ」
「とにかく、俺が消える事で相手も本腰を入れてくるだろう。………だから娘を頼むぞ」

真っ直ぐバルトを見てそう言うロレンス。その顔はいつも以上にバルトに懇願しているようにも見えた。

「………分かった、引き受けよう。………だがな、その場合は夜もカリムの傍についてねえといけねえな………」
「お前!!どさくさに紛れて俺の娘に手を出すつもりか!?許さんぞ!!手を出した瞬間首を刎ねる!!!」
「あんなガキ、手を出さねえよ」
「何だよ魅力が無いってか!?言っとくがな、後2、3年すれば見違えるほど美人でボンキュボンになるぞ!!お前それでも男か!?」
「あんたは一体俺にどうして欲しいんだよ………」

もはや突っ込む気力も無くなったバルトだった………











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