暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第三十一話 庭園の戦い
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猟犬を弓に番え、魔力を叩きこむ。
 その光景になのは達が警戒するように下がったのがわかった。

 五秒
 猟犬の魔力は高まり、赤き雷を纏い始める。

 十秒
 危険と判断した機械がこちらに向かってくる。

 十二秒
 だが遅い。
 込められた魔力は全力には程遠いがこいつらを消し飛ばすにはお釣りがくる。

「―――赤原猟犬(フルンディング)

 俺の目の前で剣を振り上げている甲冑に向かって猟犬が放たれる。

 猟犬は軌道を変え甲冑を次々と鉄屑に変え、最後に床を突き破る。

壊れた幻想(ブロークンファンタズム)

 床の向こうにいた何かに当たった手応えと同時に『壊れた幻想(ブロークンファンタズム)』で爆発を起こす。

 下に甲冑がどれだけいるかは知らないが、少しは片付いただろう。

「いくぞ!!」

 弓を外套にしまうように消し、ハルバートを抜き、階段に向かって駆ける。

「クロノ君! 気をつけてね!」

 階段で分かれる俺達とクロノ。
 クロノはなのはの言葉に笑みを浮かべしっかりと頷いて見せた。

 俺達が向かうは駆動炉。
 そして、最後はプレシアのところを目指すことになる。

 フェイトが辿りつくまでにプレシアが自分の間違いに少しでも気がついてくれればいいのだが。

 プレシアが拒絶している事を突きつけはしたが、それを受け入れ向き合い考える事が出来るだろうか。
 この短い時間で。

 恐らく可能性としては出来ない方が高いが、この辺りはプレシア自身に賭けるしかない。
 本当に僅かな希望だがな。
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