暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第二十八話 決戦前夜
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な」
魔術師にしろ、死徒にしろ、本来活発に動く時間帯は闇に染まる夜である。
なのはやフェイトのように人々が動く時間である昼間に活発に動く魔術師というのはほとんど聞いたことがない。
魔術師は昼間は世間に紛れ、夜は裏の人間として生活するのが一般的だ。
さらに死徒に関しては太陽の光は天敵なのだから昼間に動くこと自体が稀だ。
「アルフは眠ってもいいんだぞ」
「いや、私もここにいるよ」
狼の姿になり俺が座るソファーのそばに腰を下ろすアルフ。
そんなアルフから視線を外し、再び空に浮かぶ月を眺める。
そのまま眠るためではなくただ瞼を閉じる。
死徒の身である俺。
太陽の光を克服したとはいえ得意なものではないしやはりあまり好きにはなれない。
そして人と同じように太陽の下で生活する事は夜に動くよりはるかに体力を使う。
この世界に来て、学校に行き始めてからは特にそうだった。
命にかかる事はないが身体は疲弊する。
その疲れた体を癒すように月の光を浴びる。
明日、恐らくこの戦いは終わりを迎える。
それがどのような形にあるのかは俺には分からない。
だが後悔しないように、なのはが、フェイトが笑っていられるように戦う。
そして、なのは達を連れて戻ってくる。
アリサやすずか、この地で知り合った人達を悲しませないために
約束を破らないために
俺は月の下、静かに太陽が昇るのを待つ
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