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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-8
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囲が爆発する。蓮は、煙に隠れてしまって見えないが、命中したはず。逆にこれでダメージを負っていなければ、どうやって避けたのか知りたいぐらいだ。
そんなことを考えているうちに煙が晴れて蓮が見えてきた。――――やはり無傷ではいられなかったようだ。左肩の装甲と背部装甲が罅割れている。だが楯無は油断できなかった。
蓮が口元を歪めて笑うのを見てしまったから。
「……フルバースト」
蓮がボソッと呟いた言葉。それが
引き金
(
トリガー
)
となって楯無を途方もない熱が襲う。
熱源反応。それは、楯無が浮いている上空からだった。BT兵器がいくつも銃口をこちらに向けていた。そこからレーザーが楯無に雨のように降ったのだ。ほとんどが命中してしまったため、楯無のISはボロボロである。しかし辛うじてまだ戦えた。
蓮は、地面に向かって降りていた。どうやら飛ぶための機関が壊れてしまったようで地面に降り立つと強制的にISが解除された。
それを見た楯無は、ゆっくりと地面におりていき、ISを解除した。いや、こちらもISの操縦者保護装置が働いたようで、解除されていた。そしてそのまま蓮のもとへ向かっていく。
今回の試合は、どちらにも軍配は上がらなかった。
引き分け
(
ドロー
)
。ISの試合で決着がつかないのは珍しいことである。公式戦で過去に一度だけあっただけであるのだ。
観戦していた三人は、声も上げられなかった。
上には上がいることを嫌というほど知らしめられた。セシリアに至っては、今までのプライドごと打ち砕かれただろう。落ち込んでいると思いきや、晴れ晴れとしていた。
自分が倒すべき相手の実力を再認識したセシリアは、その領域にたどり着くために精進を続ける。そのためには努力も惜しまない。でも、今真っ先にやらねばならないことは、クラス代表の強化であった。あの強い意思の篭もった瞳に心惹かれたのはいいのだが、相手が自分より弱くてはだめだから。
クラス代表戦までは、時間がない。
セシリアも一夏も心を入れ替えて頑張ってみようと意気込んだ。だが、箒だけは別のことを考えていた。御袰衣蓮という存在のことである。どうにも初対面のような気がしないのだ。
昔にあったことがあるのか。いやない。では、見かけたことは? あるかもしれない。ただ見かけただけでは初対面でないことを証明できない。では、自分のきらいな姉に関しては? ある。それどころか、あの水色の髪の人も見たことがあるかもしれない。
……そう悶々と考える箒だった。
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