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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-8
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のはロシア国家代表なのだ。油断も慢心もない。
蒼流旋で一回故意に剣に当てた。尽かさず蓮は、もう一方の剣を楯無に向かって振るう。それを後ろに瞬間的に動くことで避ける。同時に蒼流旋に備えられている四門のガトリングガンが火を噴く。秒間に数十と放たれた弾丸。蓮は動じることなく、体を後ろにそのまま倒れるようにして銃弾を躱す。
アリーナの隅で見ていた一夏には、先ほどの蓮が銃弾を交わした時の動きを何かの映画で見たことがあった。


「こ、こんな戦い……世界大会でも滅多に見られませんわよ……」
「……あやつは一体どこで操縦技術を身に着けたのだ」
「…………凄い。蓮は、あんなに強かったのか……」


アリーナの隅で三者三様の反応を見せるのは、セシリア、箒、一夏。自分たちがまだ辿り着けないそれどころか、頂点も見えない山の麓にいる。そんな高みにあの二人は至っている。――――強い。
自分よりも、強い。圧倒的なまでに。そして、自分は弱い。まだ誰かに守ってもらうしかない小さな、小さな矮小な存在。
強くなりたい。一夏の中でそんな思いだけが先行してしまっていた。単純に言うと焦っていたのだ。そんな一夏は、この戦いから学べることを全て学んでやろうと見逃すことが無い様に目を凝らして見始めた。
三人が驚いている間にも戦いは進んでいく。


ここまで互いに被ダメージは100にも届いていないだろう。互いに互いの攻撃を避けるか、弾くかしている。このままではジリ貧だ。そう思うも、なかなか手が出せないでいる。切り札はあるにはあるのだ。ただそれを使った後のことを考えると、この切り札でけりを着けなくては負けしかない。
そんな賭けを最初に実行したのは、楯無であった。


蒼流旋とは違う武装、蛇腹剣『ラスティー・ネイル』を出して蓮に斬りかかる。それを一方の剣で弾いて、もう一方の剣で楯無に斬りかかる。弾かれたラスティー・ネイルを強引に引き戻して腹で受ける。そして、そのまま剣の穂先を突き出す。突き出された剣の下から打ち上げるように交差された剣を振るい上げる。
打ち上げられたラスティー・ネイルと共に楯無の体が開いた。その隙に蓮は剣を引き戻してすれ違いざまに一閃。命中した蓮の一閃は、この試合で初めてのクリーンヒットになった。


吹き飛ばされながらも体勢を立て直して壁にぶつかる前に制御を取り戻せた。残存エネルギーを確認してみると一気に300近く削られていた。絶対防御が発動したらしい。それでも、切り札のための布石も終わった。後は実行するだけ。
戦っている最中に水のナノマシンを蓮の周りに霧状に散布していた。そのナノマシンを一瞬で気化させる。水蒸気爆発を起こすのだ。その引き金(トリガー)として、パチンっと指を鳴らした。


――ドガアアン!!!


爆音と共に蓮の周
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