Introduction
第三話 邂逅
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「それで、二組のクラス代表さんが私たちにインタビューなんてどういうことかしら?」
楯無さんが本題に入るよう促す。
「ま、偵察っていうのもあるんだけどね。個人的に興味もあるし、このインタビュー記事を手土産に新聞部に……げふんげふん。じゃなくて、写真をオーク……でもなくて、えーっと……あはは」
「「「…………」」」
蔑むような視線が重なる。
聞いてもいない本音を勝手に自分で暴露しているような人にインタビュアーが務まるのだろうか。
「とにかく! 個人的に興味があるってこと! それに専用機は一組にしかいないし他のクラスに少しでもフェアになるように情報を集めて公開しようかな〜なんて」
「ま、別に隠している訳じゃないしいいわよ」
「ウチも別にいいッスよ〜」
「……はい、私も構いません」
正直、僕としては勘弁してほしかったがここで断ったらそれこそ空気の読めない人になってしまうので仕方がない。
「さてさて、まずはフォルテ・サファイアさん。専用機は『コールド・ブラッド』。時間もないし、あなたの分は適当にねつ造しておくわね。専用機のデータもある程度公開されているみたいだし」
「なんなんスかそれは!? 横暴ッス! 弁護人を要求するッス!」
なぜ初対面の人間からもフォルテさんはこんな扱いを受けるのだろう。
「お次は既に現役最年少の国家代表にして一年生主席、更識楯無さん。専用機は『ミステリアス・レイディ』。来たるべきクラス代表決定戦に向けて一言!」
「ふふ、私がクラス代表になっちゃったら対抗戦はお通夜ムードになっちゃうでしょうけど、その時は諦めてちょうだい」
「おーっと、大衆受けしそうな素晴らしいコメントありがとうございます!」
凄まじい自信だ。とはいえ、現状この学年どころかこの学園に彼女とまともにやり合って勝てる人間なんて教職員合わせてもいないだろう。千冬さんくらいか……。
まぁ、楯無さんも普段からこういうことを言うわけでもなく今回はあくまでメディア向けのリップサービスなんだろう。
そのまま二言三言、専用機についてや今後の抱負についてのやり取りがあった。
「さぁ、最後に未だ謎の多い『白銀の姫君』こともう一人の主席、西園寺紫音さん。本人だけでなく専用機の名前、姿、性能が不明という、楯無さんのお株を奪うまさしく『ミステリアス・レイディ』。せっかくなんで根掘り葉掘り聞かせてもらっちゃうよ〜」
「は、白銀の姫君……?」
なんなの、その恥ずかしい二つ名みたいなのは!
「うん、もうこの学年じゃ有名だよ? とても綺麗な白銀の髪を持ち、それでいてお姫様のように清楚な美少女でさらに学年主席の専用機持ち。ついた呼び名が『白銀の姫君』。ちなみに楯無さんはもう既に『学園最強』の二つ名が囁
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