VS代表候補生編
TIME3 自己紹介と代表候補生
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まま、篠ノ之に連れていかれた。
する事の無くなった俺は本を手に取った。
「――――であるからして、ISの運用には国家の認証が必要で―――」
今は山田先生の座学の授業。
内容はISについてだ。
まぁ、この辺りは簡単な範囲だから分からない奴はいないだろ。
と思っていた矢先、
「ここまででわからない人はいますか?」
「先生………」
「なんですか織斑くん?」
一夏だけ手を上げていた。
そして
「ほとんど全部わかりません」
ピタッ
「え…………ぜ、全部……ですか……?」
(…………なんだと?)
あいつ、馬鹿なんじゃないか?と本気で思ってしまった。
「え、えっと……織斑君以外で、今の段階でわからないっていう人はどれくらいいますか?」
誰も手を上げない。
当然だ、今やっているのは、参考書を読んでいれば普通にわかる範囲だからな。
「……織斑、入学前の参考書は読んだか?」
「古い電話帳と間違えて捨てました」
パァン!
あいつ、ある意味天才だな。
「えーっと……野上君は分からない所とかありませんか?」
「はい、大丈夫です。今の所は簡単ですし」
そこに話が終わったらしい織斑先生が話しかけてきた。
「ならば野上、織斑に勉強を教えてやれ」
まさかの命令系かよ!
「ま…まぁ、俺で良ければいいですよ」
「すまないな。では一週間以内に基礎知識くらいは分かる様にしておけ、いいな?」
また命令系かよ!
「分かりました……」
面倒な事になったな……。
「これはさっき見た143ページの内容が分からないと話にならない。覚えてるか?」
俺は今、一夏に勉強を教えている。半強制的だが任された以上、基礎くらいは覚えてもらわなきゃ俺の立つ瀬がない。
「あぁ、確かアラスカ条約の話だったよな?」
「そうだ。で、ここは……」
「ちょっとよろしくて?」
「「ん?」」
「聞いてます?お返事は?」
「いや、聞いてるけど」
「え、ああ。なんだ?というか君はだれ?」
「私を知らないんですか!この「セシリア・オルコット。イギリス代表候補生で入試主席……で、いいか?」あら、そちらのかたはご存知のようですね」
「そりゃあ……な」
そりゃあ、皆が1分掛からずに自己紹介してるってのに、一人だけ30分くらい話してるんだからな。
俺、校長の話よりつまらない話初めて聞いたぜ。
「でも悪いな。今俺はこいつに勉強教えるので手一杯なんだ。悪いがまたの機会という事で」
「なっ!?あ、あなた!!私が声を掛けてあげましたのに何ですかその態度は!!
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