Introduction
第二話 ルームメイト
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れば洗濯も特に必要ないからずっと着ててもいいよ!』
あなたも心が読めるんですか、束さん。
それはともかく、このISスーツも助かる。本来であれば授業では水着のようなISスーツを着て操縦することになる。男の僕が着ればそれは悲惨なことになるのは目に見えている。
『しーちゃんのそんな姿を見てみたかった気はするけどね〜、さてさてお次は……IS用の調整端末? これはいっか、わかるよね』
「いやいやいや、分かるけど一応飛ばさないで説明してよ」
『う〜ん、我儘だなしーちゃんは。えっと、束さん特性のその端末使えば一般的には手の及ばないところまで調整できるよ、それこそコアまで、ね。まぁ、凡人さんには何の意味もないけどしーちゃんなら上手く使えるんじゃないかな。特にしーちゃんのISはちょっと特殊だからね、本当なら束さん自ら調べたいところだけど』
束さんの言うように、僕のISは特殊だ。そもそも、本来は紫音専用機であるこのISが僕に反応している時点で異常なのだ。その代償なのか、ところどころ問題があり、それの調整にはどうしてもコアすら候補にいれて調整する必要がある。当然、STCにそこまでの技術はない。少なからず、束さんに技術を教わってきた僕がやるしかない。
『とりあえずこんなものかな? 他にもなにかあった気がするけど忘れちゃったからわからないのがあったら連絡してくれればいいと思うよ!』
連絡する口実を無理やり作られた気がするけど、確かに当面必要なものは十分かな。
しかし、やっぱり規格外だね、束さんは。貰ったもののどれをとっても技術水準が一つ二つ抜けている。このシリコンバストなんて特許取ったらすごいことになるんじゃないだろうか。
「うん、何から何までありがとう、束さん。何もなくても、定期的に連絡するようにするから、それじゃ」
『し、しーちゃん……! そんなに束さ』
感謝の気持ちは本当だし連絡はしっかりしてあげたいのも本音だったけど、これ以上は束さんが調子に乗るのが目に見えていたので言葉半ばだがすぐに切った。
向こうでは通話が切れているのも気づかずにクネクネしてるかもしれないが問題ないだろう。
さて、日も暮れてきたし部屋に戻るとしよう。
いつまでも屋上にいたら誰かの目につくかもしれないしね。
部屋へ行くのは実は初めてだ。入寮するにも私物はほとんどないので、あらかじめ送ったいくつかの荷物を千冬さんに部屋に運び入れてもらっていた。あまり千冬さんの手を煩わせたくはなかったが、千冬さんの方から提案してくれ、幸い荷物も少なかったので甘えることにした。
今頃、部屋の中には事前に送ってある荷物が届いているだろう。束印の数々は、持ち歩けないものに関しては発送したので明日くらいには届くだろう。
ここ
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