Introduction
第二話 ルームメイト
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に国家代表の暗部当主。無難どころではなくこの学園のトップ2と言ってもいい、二人とも目立ちすぎだよね。
視線の半分近くは僕の方に向いてる気がするけどきっと気のせいだ、うん。
食堂に付いた僕たちは食券を購入する。僕はオムライス、フォルテさんは日替わりランチ、更識さんはパスタにそれぞれ決めた。
食券を購入し、待つ間も周りからの視線は止まない。出来上がった食事を手に取り空いている席に移動するとそれに合わせて視線の波がついてくる。……この二人の図太さが正直羨ましい。
「この学食、予想以上においしいッス!」
「そうね、この値段で味は高級レストランレベル、侮れないわね」
気にせず、手元の料理を味わっていた。うん、確かにおいしい。僕ももう避けられない視線なんか気にせず食事に集中することにしよう。
「そういえば、楯無はなんで日本人なのにロシア代表なんスか?」
「それは自由国籍を持ってるから。ロシア代表になった細かい経緯は……ひ・み・つ」
何気ないフォルテさんの質問でも心底楽しそうに答える更識さん。
更識さんの専用機『ミステリアス・レイディ』は、『モスクワの深い霧』の異名を持つロシアが開発したIS『グストーイ・トゥマン・モスクヴェ』を元に彼女が開発したらしい。そのあたりに何かしらの経緯があったのかもしれない。
「そういえば更識さんはSHRで生徒会長になるって言ってましたが何かこの学園でやりたいことがあるんですか?」
なんとなく、彼女が自己紹介時に言っていた生徒会について振ってみた。
特に他意はなかったが、国家代表にまでなっている彼女が特殊ではあるとはいえたかだか一学園の代表である生徒会長に何を求めているのかは興味があった。しかし……
「あら、そんな他人行儀じゃなくて楯無でいいわよ。ふふ、なんで生徒会長を目指すかはね……おもしろいからよ! 学園最強=生徒会長なら、私がなるのが必然よね。それに会長になればある程度は権限もあるから、問題にも対処できるし気になる生徒の動向も見やすくなるしね……例えばしおんちゃんのこととか」
その一言に僕の警戒レベルは一気にMAXになる。思わず敵意剥き出しで睨みつけそうになるが、なんとか堪えた。表情も動作も、違和感がないように抑えることはできたはずだ。
「私の名前は確かにそう読めますけど……あだ名にしてもその呼び名はあまり好きではありませんので申し訳ないですがしのんと呼んで頂けませんか?」
僕のことを既に知っているのか……、それとも何か気づいてカマをかけてきているのか……、はたまた天然か。判断できない今の状況じゃこう答えるのが無難だろう。
「そうだったわね、ごめんなさい。最初にあなたの名前を名簿で見たときには読み方を勘違いして
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