暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep14聖夜に降り立つ夜天の王〜Hayate〜
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。どれも解決に至らないものばかり。“アルカンシェル”のデータは以前見せてもらったが、確かにここでの使用はまずい。

(俺の対界真技、アポカリプティック・ジェネシスよりかは遥かにマシだが・・・)

それでも被害がとてつもなく大きいのは確か。使う必要が無いなら、それに越したことはない。そんなヴィータの猛反対を見たなのはが、「そんなにすごいの?」とユーノへと説明を求め、ユーノはなのは達に解かりやすいように考えての説明。
“アルカンシェル“。それは発動地点を中心に百数km範囲の空間を歪曲させつつ反応消滅を引き起こす、という魔法ではなく科学の領域の一撃だ。ユーノもそんな感じで説明したんだが、案の定なのはは頭の上に?マークを浮かべていた。

「早い話、この街がまとめて吹っ飛ぶ、というわけだよ、なのは」

俺の簡単にし過ぎた説明で、なのはとフェイトの顔色が青くなった。2人はこの街が消し飛ぶ様を想像してしまったのだろう。俺だってこの街に少しくらいの愛着が湧いている。だからこそ“アルカンシェル”なんてものを撃たすわけにいかない。

「私もアルカンシェルを使うの反対です!」

「同じく絶対反対! お家が無くなっちゃうのダメです!」

「さっきも言ったように、この2つのプランのどちらも使いたくないのが本音だよ。でも闇の書(あれ)の暴走が本格的に始まったら、街1つが消えるなんて言うのがどうとでも思えるほどに被害が出るんだ」

資料を見る限り、“夜天の書”の暴走は本当にシャレにならない。以前の契約先で遭遇した“腐食の月光”という破滅と同じように、触れていくものを侵食し、無限に拡大していく。

『暴走臨界まで残り15分切っちゃったよっ。結論は早めにお願いっ!』

そこに切羽詰まったエイミィからの通信が。クロノが最後に守護騎士たちに向き直り「・・・何かないか?」とはやて達に改めて尋ねた。

「う〜ん、ごめんなさい。リインフォースも判らんて・・・」

「すまない。我らも役に立てそうにない。暴走に立ち会う経験は多くないのだ」

しかし返ってきたのは無慈悲な答えだった。空気がさらに重くなる。フェイト達は唸りながら良い案がないかを考えているようで、しかし出なかったのか沈んだ表情を見せる。

「・・・ルシル、シャル。君たち魔術師には何か・・・何かないか?」

藁にも縋りたい気持ちなのだろうな。クロノは今まで見せたことない沈痛な面持ちで聞いてきた。

「あっ、そうか。ルシルとシャルは魔術師だから、もしかしたら・・・!」

「シャルちゃん、ルシル君、何か良い方法ないっ?」

フェイトとなのはに詰め寄られた俺とシャルはたじろぎながらも顔を見合わせた。守護騎士たちが「魔術師?」と首を傾げているが、説明している時間はない。


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