暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep13進むか立ち止まるか〜Decide according to your heart〜
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†††Sideフェイト†††
ピースサインを私たちに向けてウィンクした、フェンリルと名乗った女の人。この緊張感を根こそぎ奪ってしまっていた。シャルがその女の人を見て驚いてる。知り合い?だよね。シャルの様子からすれば間違いなく。
「ちょっと何でお前が――」
「防御は私に任せて」
「はい?」
そう言ったフェンリルさんが右腕を横薙ぎに払った。
――
YR
(
ユル
)
――
私たちの周囲に綺麗な銀色の光の壁が現れる。その直後に私たちに到達した3つの魔力波は、その壁によって無力化された。それからしばらく続いた魔力波にも耐え切って見せたから、私やなのはの口から「・・・すごい」って出た。
「・・・。ハッ! ちょっと何でここに居るわけ!? それ以前に出て来れるなら始めから出て来い!ていうか、ルシルが始めからこうしていれば良かったじゃん!」
シャルがフェンリルさんへと詰め寄って、フリルがたくさんある
黒い服
(
ドレス
)
を掴みとって激しく揺らし始めた。
「そんなことより。“バルドル”も打ち止めのようだね。その子たちを避難させるのが先決と思うんだけど。どう剣神?」
「う。確かに。エイミィ、お願い」
シャルがフェンリルさんから離れて、エイミィへと通信を入れる。でもケンシンってなんだろう? 上杉謙信? そんなわけないよね?
「えっと、アリサちゃん、すずかちゃん」
なのはが2人に声を掛ける。私も何か言った方が良いのかもしれない。だけど「もう、大丈夫。2人とも、安心して」そんなことしか言えなかった。
「今すぐに安全なところに運んでもらうから、もう少しだけそこでじっとしててね」
アリサとすずかが立ち上がって何かを言おうとしていたけど、その前に転送が始まって私たちの前から姿を消した。
†††Sideフェイト⇒なのは†††
「アリサちゃんとすずかちゃんに・・・私たちのこと、知られちゃったね」
今まで隠してきたことがアリサちゃんとすずかちゃんにバレてちゃった。フェイトちゃんはそれに頷いて応えてくれて、さっきまで2人が居た場所を見つめる。
「シャルちゃん・・・?」
シャルちゃんとの話も終わったみたいで、フェンリルさんが私とフェイトちゃんに振り向くと、「それじゃ、私はここまでだから」笑顔を向けてくれた。そしてその体が次第に薄れていって、光の粒子みたいに散っていく。
「あ、あの、助けてくれて、ありがとうございました!」
「あ、ありがとうございます!」
お礼だけは言っておかないとダメだと思った。私たちの感謝にフェンリルさんは笑顔で手を振ってくれて、消えていった。
「シャルちゃん、フェンリルさんって」
「うん、ルシルの使い魔の1つ」
そう言ったシャルちゃ
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