暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep13進むか立ち止まるか〜Decide according to your heart〜
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もリニスもアリシアもルシルも、ちゃんとあなたの側に居るから、安心していいの」

「ひど〜い、プレシアぁ、忘れてるぅ。あたしも居るのにぃ〜」

ルシルの頭に噛み付いていたアルフが脹れっ面になった。それを聞いた母さんは「ふふ。そう。アルフもね」と微笑んでいた。そして始まった朝食のひと時。でも落ち着かない。落ち着けるはずもない。だってこんなことが実際にあるわけがないから。だって母さんは、あんなふうに優しく笑いかけてはくれなかった。アリシアだって、リニスだって今はもういない。それに、ルシルもここにいるわけがない。

(それなのに・・・、あるわけのないはずなのに・・・)

朝食後、みんなで庭園を散歩することになった。そこは綺麗な緑があって風も優しい場所。静かに流れる穏やかな時間。母さんがいて、リニスがいて、アリシアがいて、アルフがいて、そしてルシルもいる。私がずっと願って望んでいた時間。何度も何度も夢に見た時間。そう思うと涙が止まらなくなって、みんなを困らせてしまった。

†††Sideフェイト⇒なのは†††

私とシャルちゃんは市街地に被害を出さないように、戦場を海上へと場所を移した。

「そぉらぁぁーーーーッ!」

――風牙真空刃(レーレ)――

シャルちゃんと“夜天の書”さんが、シャルちゃんの魔法での攻防を繰り返し始める。私も手を貸したいけど、2人のその速さに付いていけずに様子見に徹するしかなかった。

≪Leere≫

風の刃同士が衝突して、辺りに衝撃波が広がる。

「ああもうっ! 格ゲーの同キャラ対戦じゃあるまいし真似するな!」

――光牙十紋刃(タオフェ・クロイツ)――

シャルちゃんが大きく距離を取って、十字架の形に輝く斬撃を放った。私は“夜天の書”さんが回避した先の場所を考えて、その場所へと先に砲撃を放つ。

「レイジングハート!」

≪Divine Buster. Extension≫

“夜天の書”さんも私の砲撃を予測してたみたいで最小限の動きで回避した。そのまま一直線に私へ殴りかかって来る。回避できる距離でも速さでもない。選ぶのは防御。私はラウンドシールドを出して防御するけど、いとも容易く砕かれてしまう。

≪Schwarze Wirkung≫

体勢を整えることも出来ないところに、“夜天の書”さんの右拳に黒い影が生まれて、そのまま拳を打ってきた。咄嗟に“レイジングハート”を構えて防御したけど、「うっぐ・・・!」その威力に負けてしまって弾き飛ばされた。

「なのは!」

海面に叩きつけられる前に「シャルちゃん!」が受け止めてくれたけど、それでも衝撃が強くて一緒に海面へと落ちてしまった。追撃を受けないようにするために、すぐに私とシャルちゃんは海中から脱出した。

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