暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep13進むか立ち止まるか〜Decide according to your heart〜
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思議そうな顔をして私を見てきた。アルフもアリシアみたいに「どうしたのぉフェイト〜?」って首を傾げている。

「なんだ? 今朝はフェイトまで寝呆けているのか・・・?」

「あらら。前言撤回ですね。フェイトも寝ぼすけさんの様ですよ、ルシル」

「みたいだな。しょうがないな〜」

私以外のみんなが面白そうに笑っている。感情が、思考がなかなか追いついてこない。

「さ、フェイト、アリシア、着替えてくださいね。もう朝ご飯が出来てますよ。っとその前に、ルシルは退室です」

「了解♪っと、そうだ。みんな急げよ。プレシア母さんがもう食堂で待っているからな」

ルシルが寝室から出ようと歩き出した後、思い出したかのように私たちに振り返って、そんな信じられない言葉を口にしてからゆっくりと部屋を出た。

「「は〜い!」」

私たちはそのあと着替えて、母さんが居るっていう食堂へと赴いた。そこには記憶の中での優しい表情を浮かべる母さんが居た。

「おはよーママ!」

「おはよープレシア〜!」

アリシアとアルフが母さんと挨拶を交わして、リニスとルシルは母さんに「明日は嵐か雪になる」なんて言っている。私が寝ぼけているからって。違う、そうじゃない。だって、あり得ないよ、こんなの。

「ほらフェイト。そんなところに居ないで、こちらに来ればどうです?」

リニスに呼ばれた私は、戸惑いながらもゆっくりと柱の陰から出た。すると母さんが今までに聴いたこともない優しい声で、「どうかしたの? フェイト」って私の名前を呼んだ。体が竦んでしまった。母さんから優しい声で名前で呼ばれることがなかったから。母さんが私の様子に首を傾げてる。

「プレシア母さん。フェイトは怖い夢を見たようなんだ。おかしなことに、今が夢か幻だって思っているみたいなんだよ」

ルシルがそう言って、私の頭を優しく撫でてくれた。安心できるけど、これは本当の温かさじゃない。だから心の底から喜べない。いま私の隣に居てくれるルシルに、私は心を預けられない。

「フェイト、勉強のし過ぎだよきっと。やっぱり何事もやり過ぎはダメなんだよ」

「アリシアとアルフは勉強のしなさ過ぎだけどな」

「そんなことないも〜んだ」

「そうだそうだ〜♪」

ルシルがそう返した所為で、アリシアとアルフが反論。何かすごく騒いでいる。それをリニスが止めに入っているとき、母さんがもう1度「フェイト」私を呼んだ。私は戸惑いながら、わずかに怯えながらも母さんへと近付いていく。
すぐ側まで来たけど、私は母さんの顔を真っ直ぐ見ることが出来ずに俯いたままだった。母さんはそんな私の頬を両手でそっと優しく触れてきた。でも私はそれにさらに怯えてしまう。

「フェイト。もう怖がらなくても大丈夫よ。母さん
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