暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep13進むか立ち止まるか〜Decide according to your heart〜
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えない気がしてきた。でも止めないと。はやてちゃんをこのまま逝かせたらダメだ。はやてちゃんは私たちの友達なんだ。友達を助けたい。どれだけ辛い現実だとしても連れ戻したい。自己満足だって言われるかもしれないけど、それでもはやてちゃんを死なせたくないから。

「両親を亡くして、次にシグナムたち新しい家族が出来た。だけど奪われた。心に負った傷は計り知れない」

「それだけ解かっているのなら止めてくれるな。主はやてはもうお疲れだ。主はやてにはもうこのような辛いだけの、絶望しかない世界をお見せしたくないのだ。それを叶えるのが我、闇の書だ。そのためだけに存在する道具だ。故に・・・邪魔をするな」

――ブラッディダガー――

また“夜天の書”さんの周囲に展開される数十の短剣。射出される前に何とか説得しなきゃ。そう思って「待って、夜天の書さん!」って呼び掛ける。“夜天の書”さんに飛び掛かろうとしたフェイトちゃんにも「フェイトちゃんも待って!」呼び止める。

「なのは・・・?」

フェイトちゃんはギリギリ踏み止まってくれた。私は「ありがとう、フェイトちゃん」とお礼を言って、“夜天の書”さんに改めて振り向く。

「夜天の書さんは、本当にそれで良いんですか? 夜天の書さんは、はやてちゃんやヴィータちゃん達のことが大好きだから、こんなことをするんですよね?」

「違う。好き嫌いなどの感情など我には無い。ただ、主はやてが願ったことを成し果たすのみ」

「そんなの嘘だよ」

「嘘なものか」

「だったら・・・だったら、どうして泣いてるの!」

「?? 何を言って・・・我は泣いてなど――っ!?」

“夜天の書”さんは頬に流れる涙に触れて、初めて自分が泣いてることに気付いて驚きの表情を見せた。

「なのはの言う通りだ。夜天の書。あなたは、本当はこんなことしたくないんだ。あなたも助けたいんだ。はやてのことを。それなのに、自分を道具だって決めつけて、逃げようとしてる」

フェイトちゃんも“バルディッシュ”を降ろして、“夜天の書”さんに語りかけた。“夜天の書”さんは「違う」って反論するけど、もう反論の余地はないよ。

「違わない。あなたは言葉を使える。機械でも使えるけど、そこには感情が無いんだ。でもあなたの声や言葉にも感情がある。それはつまり心があるっていうことなんだ」

「うん。心があるから、はやてちゃんの願いを叶えようとしてる。だけどそれは本心じゃない。本当ははやてちゃんを助けたい。あなたはそう願ってる。そうでないならおかしいもん。叶わないって諦めたくないから、でも諦めそうだから、それが辛くて悲しいから泣いてるんだ」

――たとえプログラムでも、人と関われば心は生まれる――

ルシル君の言葉だ。あんな顔をするんなら、あの
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