暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep12神器統べる王の世界〜Creation of the world〜
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を合図として戦闘に入る。

「さぁ、行きますよルシリオン様・・・!」

――優雅なる風羽(ユヤ)――

「ああ来い」 

――吹き荒べ汝の轟嵐(コード・ラシエル)――

飛来する風の弾丸を、蒼い竜巻で全弾無力化した。そのままラシエルをフラウロスへと向けて移動させる。だがフラウロスは指先から魔力の短剣を3本作り出し、真っ向から消しに掛かってきた。

「うぐあああッ!」

ラシエルが一瞬で吹き飛び、その衝撃は俺にも届く。あまりの威力に声を上げてしまう。直撃だけは免れたが、もし受けていたらそこで消滅死(ゲームオーバー)だっただろう。このまずい状況の中、『ルシル君、聞こえる!?』とエイミィから通信が入った。余裕を以って受け答えできる状況じゃないため、『なんです!?』と声を荒げてしまった。

『ご、ごめん! じゃなくて、結界内になのはちゃん達の友達、アリサちゃんとすずかちゃんが取り残されてるの! だから出来るだけ地上に向けて攻撃を撃たないでほしいんだ!』

『な・・・っ!?』

耳を疑った。状況が悪化してしまった。アリサとすずかが結界内に閉じ込められている。地上への影響まで考えなければならないとなると、それだけで俺の行動が制限される。俺はアリサとすずかの心配をしなければならない。しかしフラウロスはその必要がない。
いや、彼女が仕えているシュゼルヴァロード姉妹は、人間へ危害を加えることに対して反対派勢力の一角だったはず。とは言っても、俺とフラウロスの戦闘による被害はどうしようもないか・・・。

『本当にごめん! 出来れば海上に出て欲しいんだ!』

『海上・・・(場所を移す・・・か。それしかないな)判りました。場所を移しますから・・・あとのことはお願いします』

『え? どういうこと? ルシルく――』

通信を一方的に切り、フラウロスへと向き直る。フラウロスは重ねた両手をふとももの上に添えて、スッと佇んで待っていてくれた。

「話は終わりましたか? でしたら続きといきましょう」

「・・・一緒に来てもらうぞ・・・フラウ」

俺とフラウロスの間の空間が歪み、人間大の穴が開く。それを見たフラウロスは「え?」と首を傾げるが、すぐに納得したかのように目を閉じて自ら穴へと進んでいった。俺自身も穴へと入り、“俺の世界”へと向かう。召喚時間云々と言っている間に、拡大するであろう被害を抑えるための最終手段。

(夜天の書の一件が終わるまでに戻って、手伝うことが出来ればいいんだが)

そしてこの世界から俺とフラウロスは消えた。

「ここは・・・ルシリオン様の創世結界の中、ですか・・・?」

遠くの方から僅かな困惑が含まれた可愛らしいフラウロスの声が聞こえる。いや実際は近くにいるが、俺の聴覚に障害が発
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