暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep11悪夢の幕開け〜Tragedy〜
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この辺り一帯を大きく閉じ込める結界。ヴィータから複製しておいた物と同じ結界魔法だろう。俺が「閉じ込められたな」と独り言として呟くと、フェイトが「やっぱり私となのはを狙ってるんだ」そう漏らした。フェイト達が狙われる理由は判らないが、フェイトがそう言うのであれば、俺たちの知らない何かがあったんだろう。

「えっと、どうすればいいのかな・・・?」

「さっきクロノと会ったんだけど、何としても解決法を探すって言ってた」

「ああ。それと、援護の方も向かわせるってことだけど、まだ時間が掛かるみたいなんだよ」

ユーノとアルフがそう言う。クロノがグレアム提督とリーゼ姉妹から解決法を聞き出すことになっている。俺とユーノとクロノで、解決法のいくつかを一応立ててみたが、どれも問題点があった。まず強力な氷結魔法で凍結した後に次元の狭間、もしくは氷結世界へと隔離・封印。破壊をするわけじゃないから転生機能は働かないだろう。
しかしそれは問題ありの方法だった。完成前でのその方法では外部からの干渉となって、主であるはやてを呑み込む強制転生を行う。それでは意味が無いから、凍結が行えるタイミングを調べて、判明した。

(だがそのタイミングは、管理局員としての俺たちの首を絞めるようなものだった・・・)

完成した後での暴走直前。その時はまだ“夜天の書”の厄介な機能は働かないと言うことが判った。だからそのタイミングで凍結を行えば良いだろう、という考えだったが、それは無理だった。管理局法に則れば、“夜天の書”の暴走が始まる前では凍結・次元の狭間への封印処置を行うだけの罪が持ち主と“夜天の書”にはなく、それを行えば逆に管理局側が違法行為として悪になる。
それ以前に、凍結を解除する術が絶対に無い、というわけでもないのも事実。その他のプランも似たように管理局法違反、今後の展開の不明瞭という問題が生まれ、却下されていった。最後に残ったのは、ハッピーエンドで終わるための答えはどこにも無い、という慈悲の無い結果だけだった。

「・・ルシ・・・ル・・ル・・・ルシル!」

「あ? どうした、フェイト」

「ルシル、あなた何ボーっとしてるのっ」

「すまない。考え事をしていた」

「しっかりしてよね。この中で1番の戦力なんだから」

「ああ、判っている。みんな、クロノがハッピーエンドの切符を土産に持ってくるまで、俺たちだけで頑張ることになる。はやてを何としても助けるぞ。それが守護騎士の最期の願いだ。願いを受け継ぎ、願いを果たせ」

みんなが強く頷く中、グレアム提督たちの解決法が俺たちと別のものであれば、と願わずにはいられない。クロノから連絡が入るまでは、きっちり時間を稼ぐとしようか。

†††Sideルシリオン⇒シャルロッテ†††

“闇の書”が
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