暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep11悪夢の幕開け〜Tragedy〜
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の書”から距離を取るため、“闇の書”の死角であるビルの陰に隠れた。“闇の書”の攻撃を防いだなのはは右手を押さえている。あれだけの魔法だったんだ。無傷で済むはずはなかった。
「なのは、ありがとう。右手、大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ、フェイトちゃん・・・」
そうは言うけどかなり痛がってる。あれほどの威力を防ぐだけの魔法を私は持っていない。だからなのはだけに防がせたことに対する「ごめんね」謝罪をした。
「フェイト! なのは!」
私となのはを呼ぶ声が聞こえた。姿を見なくても判る、私の大切な人の声だ。頭上から聞こえた声の方へ視線を向けると、そこにはルシルとシャルが居た。なんかルシルとは久しぶりに会った気がする。
「大丈夫、2人とも?」
「私は大丈夫なんだけど、なのはが私を庇ってさっきの魔法を防いだの」
シャルに私はそう答えた。するとルシルがなのはに近付いて、なのはの右手を取って容態を診る。
「これなら・・・。
傷つきし者に汝の癒しを
(
コード・ラファエル
)
」
ルシルの治癒魔術だ。いつもこの魔術に私たちは助けられてる。蒼いけど、でも優しい光がなのはの右手に包んでダメージを回復させていく。なのはの顔も痛みが引いてきたのか楽な表情になっていってる。
「ありがとう、ルシル君」
「このくらいなんてことはない。それよりフェイト。ソニックフォームでは彼女のような広域攻撃型には辛い」
「うん、そうだね。バルディッシュ、ライトニングフォーム」
≪Yes, sir. Barrier jacket, Lightning form≫
ルシルの言うとおり、あの子はルシルと同じ広域攻撃型だ。避けきることが難しいなら、ソニックフォームの防御力だと心許ない。なら少しでも防御力を上げるために、ライトニングフォームへと変える。
「遅れてすまない!」
「あたしらも参加するよ!」
ここでユーノとアルフも合流した。
「さて、あとは彼女をどうやって止めるかだな」
ルシルが私たちを見回して思案顔になった。倒すんじゃなくて、止める。それが難しいのは判ってる。何か良い手があればいいんだけどなぁ・・・。
†††Sideフェイト⇒ルシリオン†††
“夜天の書”である彼女ひとりに対して俺たちは6人。おそらく動きくらいは止められるだろうが、その先が問題だ。未だ俺たちにはやてを救う方法はない。倒すだけなら、俺とシャルの2人でも出来るはず。
しかしこの一件の結末は悪者を倒して終わり、という単純なものじゃない。倒すのではなく助けるために戦わなければならない。良い手はないかと思案している中、“夜天の書”の方へと視線を向けると同時に結界が張られたのが判った。
――ゲフェングス・デア・マギー――
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