後編『粛清と制裁』
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えた。
美能留の目に生気が戻る。
(お前は……誰、なんだ……)
『俺が誰かなんて、どうでもいいだろう?それより、死んだら敗けじゃなかったのか?』
(でも、俺にはどうする事も出来ない……)
『どうする事も出来ない……か……。つまらねぇな……』
(つまらない……か?俺が?)
『ああ。今のお前を見ていると、ムシャクシャする……』
(ムシャクシャする……?何でだよ?)
『俺は、お前の考えや態度を高く評価していた……』
(俺の考え……?態度……?)
『”理不尽”だっけか?俺も同感だ。この世界は下らない……理不尽で……』
(”愚か”だ!)『”愚か”だ!』
謎の声と美能留の思考が同調した!
その時、
「美能留ゥッ!今度こそ死ねェェェェェェェッ!」
叫びと共に赤髪がサバイバルナイフを振り下ろした。目視さえ難しい速度で、サバイバルナイフが正確に心臓のある胸部をを射た!
………筈だった。
ガキィッ!
と、金属音が教室に響いた。
サバイバルナイフは美能留の制服を切り裂いていたが、美能留の胸部に衝突し、砕けていた!
赤髪は砕かれたサバイバルナイフと、美能留を交互に見やる。
「な、何だよッ?何で死なねぇんだよッ!?」
赤髪がサバイバルナイフを床に落とし、腰を抜かして尻餅をついた。
美能留を抑えていた金髪と青髪も招待不明の恐怖により、美能留から離れていた。
不良3人組が恐怖に陥る中、
「あ〜?」
と美能留が赤髪を見た。
美能留は、
「てめぇ、よォ?」
と言いながら赤髪の制服の襟を持ち、赤髪を片手で持ち上げた。
「てめぇ、何でこんな事したんだよ?」
美能留が問う。が、
「離せよッ!!」
赤髪は手足をバタバタと動かし、必死の抵抗をするが、美能留は微動だにしない。
「質問に答えろォォォォッ!」
美能留は咆哮し、赤髪を教室の窓に向かって放り投げた!
投げられた赤髪は教室の窓を突き破ると、校庭、つまり教室の外に放り出された。校舎の3階から放り出された赤髪は、
「うわあああぁぁぁぁぁぁぉッ!」
悲鳴をあげ、校庭の地面にぶつかった。
赤髪の肺から空気が吐き出された。
あまりの出来事に、それまで気に留めていなかった生徒達は教室の窓に近づき、赤髪の様子を見た。
赤髪は、地面に衝突したショックでほとんど意識を失っていた。
美能留は、ただ静かに教室の窓に歩み寄る。窓に群がっていた生徒達を
「どけゴミクズ」の一言でどかすと、美能留は窓から飛び降りた。
美能留は、校庭の地面に無事、着地すると、赤髪の元に向かう。
美能留は、
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