暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep10闇の書 覚醒〜Awakening of despair〜
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れじゃ時間みたいだから、またねマスター」

フェンリルの足元が霞んでいく。召喚時間が過ぎてしまったようだ。

「ああ、ありがとう。良い運動になったよフェンリル」

フェンリルが手を振りながら光の粒子となって消えていった。俺は息を整え、修理を終えた“トロイメライ”の調子を見ることにした。

「トロイメライ、シュベルトフォルム」

†††Sideルシリオン⇒シャルロッテ†††

今日、24日のクリスマス・イブ。この日ははやてのお見舞いに行くという話だった。でも朝方に“トロイメライ”の修理と最終動作確認を終えたって、ルシルから連絡が入った。だから私は終業式が終わるとすぐにアースラへと急いで来たというわけだ。

「それにしても良かったのか? 今日ははやての見舞いだったんだろ?」

「んん、そうなんだけどね。確かにはやての見舞いも大事だし、行きたかったよ。そうなんだけどね、トロイメライの方が気になっちゃたんだよね。ほら、いつシグナム達と戦うことになるか判らないからさ。そうなっちゃったら、デバイス無しだとなのは達のお荷物になっちゃうでしょ? それだけはどうしてもイヤだったんだよね」

本来なら友達との約束を最優先するのがいいんだろうけど、どうしても気になってしまった。なんか胸騒ぎが昼間からあって、すぐにでも“トロイメライ”を手にしておきたかった。

「ちょっとぶり、トロイメライ。待たせちゃったね、ごめんね」

今は待機形態である指環となってる“トロイメライ”を見る。お見舞いのドタキャンは、あとではやてに謝り倒そうかと思ってる。ちなみにルシルも一緒に。理由は特にないけどね。

「それにしても年内ギリギリって話だったけど、随分早く修理終わったんだね」

「修理には途中から俺も参加したしな。いくらか俺の持つ技術を使って補強した」

「本当!? 随分と太っ腹じゃない!」

「まぁ、君のあんな顔を見たら・・・な」

ルシルは私から顔を背けて早足で歩き出した。もしかしたら照れてる? あはっ、嬉しいな。

「ルシル、シャル、少しいいか?」

「「ん?」」

背後から声を掛けられて振り向いてみると、そこにはクロノが立っていた。なんかいつものような覇気がない、沈痛とした空気を纏ってる。何かあったのかな・・・。ルシルも感じたみたいで、「何かあったのかクロノ?」って聞くけど、クロノは「いや、なんでも」って首を横に振った。

「仮面の男についてなんだが、君たちの意見と僕の意見を少し交えて考えたい。モニタールームまで来てもらっていいだろうか?」

“トロイメライ”も受け取ったことだし、今からでも急いで病院に行ってなのは達と合流するつもりだったけど、クロノのその真剣な眼差しを見た私たちは断ることが出来なかった。

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