暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep8砂漠の決闘〜Schwertkampf〜
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蛇へと突き刺し、蛇の体内に直接雷撃を流し込んだ。天地をも蛇をも貫いたその真紅の雷は、実に美しいものだった。蛇は聞くに堪えない悲鳴を上げながら地中へと潜り、その巨大な姿を完全に消した。

「・・・礼は言わんぞ、フライハイト」

「礼なんて必要ないよ。シグナムほどの剣士をあんな蛇如きに奪わせるわけにはいかないから。シグナム。あなたを倒すのは、私かフェイトのどっちかってこと。これだけは絶対なの」

「ふふ」

共に地面に降り立つなりそう言った私に、フライハイトはそう返してきたのだが、その内容に思わず笑ってしまった。フライハイトには、テスタロッサが持っていない“もの”を持っている。それは純粋な闘争心。戦いを心より楽しむ真の戦闘者のみが持つ想いだ。私の笑い声を聞き、「なにか可笑しい? シグナム」フライハイトは少し不機嫌さを顕わにしながら頬を膨らませる。

「いや、お前はどこまで私に似ているのか、と思ってな。決してお前を馬鹿にしたわけではない。だからそんな顔をするなフライハイト」

フライハイトは軽く溜息を吐き、私をただ見据える。本当に9歳児か疑ってしまうほどに力強い光を湛えた双眸に、私は否応なく心が躍り震える。

「似ている、か。それは以前から私も思ってたかな。あなたは私と同じ戦う者。戦って得るもの、得たものを守りたいがためだけの戦闘者。何故あなた達がそこまでして蒐集なんてことをしているのか聞きたいけど、まずは白黒つけてからにする」

「ふふ、そうか、そうだな。やはり騎士はそうでなくてはな。本当なら預けた勝負はまたにしたいところだが、お前のその気概に私は応えたい。 ゆえにこそ己が仕えし主のために、私はこの騎士の魂・・・炎の魔剣、レヴァンティンを振るおう」

フライハイトにはおそらくつまらない小細工は通用しないだろう。それより同じ剣の騎士として戦うからには純粋な剣での勝負にしたい。

「トロイメライ。行くよ」

≪Schwert Form≫

「今日こそ私たちに決着を」

「ああ。まずはお前との勝敗を決しよう」

フライハイトは蒼い刀剣・“トロイメライ”をいつもの形態へと戻し、鍔へとカートリッジを3発装填した。そして背にあった片翼が無数の羽根となり散っていった。邪魔になるからだろう。私も“レヴァンティン”へとカートリッジを装填する。互いに準備は万端、気合も十分、やるべきことは目の前の相手を打破するのみ。相手は幼いながらも正真正銘の騎士。セインテストのようにはいくまい。

「「いざ、参る!」」

†††Sideシグナムシャルロッテ†††

「「おおおおおおッッ!!」」

さっきから何度もお互いのデバイスが衝突して、私たちの周囲に激しい火花を散らす。やっぱりシグナムは強い。私の弱体化云々を除いてもその腕
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