第四十九話 柳の歌その一
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第四十九話 柳の歌
運動会が終わった、だが愛実も聖花もこのイベントについては。
「文化系の部活だと運動会はね」
「そうなのよね、脇役なのよね」
終わった直後の夕暮れのグラウンドでこう話す二人だった、赤い夕日に照らされる影は帯の様に長くなっている。
二人共体操服姿だ、それぞれ上は白い体操着で下は黒の膝までの半ズボンだ。その体操服姿で教室の方に戻りながら話すのだった。
愛実はだ、こう聖花に言った。
「ねえ、運動会が終わったから」
「部活?」
「そう、次は私達が主役だから」
こう聖花に言うのだ。
「文化祭はね」
「そうね、クラスでも部活でもね」
「かるた部も催しするのよね」
「そうみたいよ、茶道部や華道部とも協力してね」
「そうよね。何するのかしら」
「どうも軽音楽部は相当無茶なことするみたいだけれど」
聖花はここでこの部活のことを話した。
「うちはどうかっていうと」
「うちそんな無茶な部活じゃないでしょ」
「ええ、あそこは部長さんが凄いから」
あらゆる意味で、というのだ。
「無茶になるみたいよ」
「けれどうちの部長さんも先輩の人達もそんなに」
「そうでしょ。それにうちはあんまり部員も多くないから」
それもあってだというのだ。
「そんな無茶もしないし」
「大人しいことをになるのね」
「そう思うわ、百人一首とかかしら」
「それを皆にしてもらうのね」
「そんなのじゃないかしら」
こう愛実に予想を話すのだった。
「多分だけれど」
「そうなのね」
「そう、だからね」
それでだとだ、さらに話す聖花だった。
「文化祭についてはね」
「そんなに心配することもないし?」
「そう、クラスの方もね」
「うちのクラスもそんなにね」
「そうでしょ、無茶をしないクラスだから」
確かに賑やかだが常識はある方だというのだ、特にこれといっていじめも仲間外れもない部活なのである。
「まあメイド喫茶とか位かしら」
「それ結構無茶なんじゃないの?」
「別に。それ位今だと普通でしょ」
高校の文化祭の催しとしてはというのだ。
「特にこの学園色々なものが揃ってるからやろうと思えば何でも出来るじゃない」
「もっと過激なことがっていうのね」
「そう、メイドどころかね」
より過激な衣装を着て、というのだ。
「だからそういうことを考えたらね」
「うちのクラスは大人しいのね」
「そう、普通の催しになるわ」
「そうなのね」
「そう、ただ私達は」
聖花と愛実はというのだ。
「お料理出来るから」
「あっ、調理担当ね」
「それになると思うわ」
そうした催しをするのなら、というのだ。
「例えば私はサンドイッチ作って愛実ちゃんはスパゲティとかね」
「
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