暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep4狙われた魔術師〜Zauberer vs Ritter〜
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わなかった。だがそれも仕方ない。俺と違って、シャルは戦場のみの契約が多かったから。だからこそ今のこの時間が、とても愛おしいのだろう。しかしそれとは話は別だ。もう1度話し合いの場を用意しなければならないか。何とか説得できればいいんだが。
「そうなのか? それは助かるんだが、本局で言っていた話は本当にもういいのか?」
「ああ、いろいろあったんだよこっちも」
「まぁ、そちらも事情があるのだろうから詳しくは聞かないよ。ところでエイミィ、君の方はどうだった?」
「え、うん。良い情報を言いたいところだけど、残念ながら悪い情報だけ。昨夜もまたやられたよ。今までよりちょっと離れた世界で魔導師が十数人。あと野生動物が約4体」
何で野生動物が出てくるのか疑問を持つ。クロノも同じ疑問を持ったのかエイミィに「野生動物?」と聞き返している。
「そっ。魔力の高い大型生物が何匹かやられたみたい。リンカーコアさえあれば何でもいいらしいね〜」
「まさに形振り構わずだな」
激しく同感。それなら初めから魔導師を襲う危険を冒さずとも、その野生動物から蒐集すればいいのに。まぁ襲われる野生動物にも少し同情するが、人間が襲われるよりはマシだ。
(それにしても“闇の書”、か。名前からして悪い印象しか持てないな)
クロノとエイミィの会話を軽く聞きながら、“闇の書”について現在知られているところまでの情報を整理する。
“闇の書”とは、魔力を蓄積するタイプのロストロギアということだ。魔力の源であるリンカーコアを吸収し、ページを増やしていく貯蓄型。全ページである666ページを埋めることで、起動時から今まで吸収してきた魔力を媒介に、その真の力を発揮する。ただ強くなるだけならば、まだ対抗策の1つか2つくらいは出るだろう。しかし・・・。
「次元干渉レベルの巨大な力を、完成した“闇の書”は奮うんだ。だからアレだけは完成させちゃいけないんだ。ルシル、本音を言えば君とシャルも前線で協力してほしい」
「・・・すまない。やはり可能なだけ非干渉を貫きたいんだ」
クロノは「そうか・・・」と一言。そしてエイミィの持ってきたジュースに手を出そうとするが、エイミィの手がそれを阻止。仕方ないな。位置的には俺が冷蔵庫に近いから、クロノの分の飲料水を取ってくるか。
「クロノ。俺が取ってくるよ。何にする?」
「すまないな。それじゃあお茶を頼むよ」
「了解だ」
冷蔵庫からお茶のペットボトルを取り、リビングに戻って「クロノ」と投げ渡すと、受け取ったクロノから「おっと、ありがとう」感謝の言葉。俺もついでに手に取っていた炭酸飲料を口に含みながら、エイミィの話に耳を傾ける。
(闇の書がジュエルシードクラスの強力なロストロギアだというのは判った。だが
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