暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep4狙われた魔術師〜Zauberer vs Ritter〜
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†††Sideシグナム†††
「ん・・・?」
カチャカチャと微かな物音で目を覚ます。
「ごめんな〜、起こしてしもた?」
キッチンで朝食の準備をしているのは、我らが主である八神はやて。我々守護騎士を家族として見てくれる、今までにいなかったタイプの主。我ら守護騎士は、あのお方のためだけに存在しよう、そう4人で決めた。
「いえ。大丈夫です。おはようございます、主はやて」
主はやてはとある理由で下半身が不自由であり、車椅子と言う名の器具に座ってでしか自力で移動することが出来ない。だと言うのに主はやては家事を全て御ひとりでこなされる。とは言え、さすがに衣食住を頂いている身としては、胡坐をかいて黙って見ているというわけにもいかない。ゆえに我々も家事を分担して行うことにし、食事以外の家事は当番制にして行っている。
「あ・・・コレは・・・」
私とザフィーラに掛けられたタオルケット。眠りに着く前には羽織ってはいなかったため、主はやてが被してくれたことだろう。
「アカンよ〜、ちゃんとベッドで寝やな。いくら健康でも風邪引いてまうかもしれんからな」
「す、すみません。気を点けます」
その気遣いと注意の言葉を受け、タオルケットを畳みながら謝罪をする。主はやてのその優しさが、かつては荒んでいた私の、いや我ら守護騎士の心に染み込んでいく。私の返事を聞いた主はやては、「約束やよ〜」と微笑みながら朝食づくりに戻った。
「それにしてもなんやシグナム。また夜更かしさんか? アカンとは言わへんけど、あんま体に良うないで気を付けてな」
「あ〜その、はい。お心遣い痛み入ります。主はやて」
昨晩もまた、少し離れた世界での蒐集活動を行っていたため、睡眠時間が全く足りていない。最近までは近場の世界で蒐集を行っていたが、管理局の介入によって止むを得なく離れた世界まで赴かなければならなくなってしまった。
(だが状況は悪くなったとは言えない)
テスタロッサにフライハイト、ヴィータを打ち破ったセインテスト。テスタロッサはまだまだ成長途中だが、フライハイトはほぼ完成されている剣士だった。セインテストの魔法に関しては一切不明のものだとしか言えないが、ヴィータを退けるということは、かなりの実力者だと言ってもいいだろう。
「前途多難だな」
しかしあの2人の魔力は正直魅力的と言える。フライハイトはおそらくS相当。セインテストはもう1ランク上のS+ランク辺りだろう。どちらも私より上だ。あの2人から魔力を蒐集することが出来れば、一気に“闇の書”のページ数を増やすことが出来るだろう。
「どうぞシグナム、ホットミルクや。温ったまるよ」
「ありがとうございます」
主が持ってきてくれたホットミルクを受け取り、礼を
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