暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep3いざ海鳴市へ〜Mission start〜
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れない。まだ9歳という少女には残酷である光景だ。

「・・・なるほど、これが君たちの目的か。この結界の効果は対象の逃亡封じ、閉じ込めることみたいだな。つまりこの結界が消えれば、俺たちの逃亡を防ぐことが出来なくなってしまう。そうなれば君たちは用件を果たす前に撤退するしかない、というわけだ」

複製の力でこの結界の構成式を読み取り、ヴィータ達の目的を推測する。ヴィータの顔色に少しだが変化が見られた。推測が確信へと移行する。

「ならば破壊して、なのはの魔力吸収を止めさせるまでのこと」

「な、おい!? てめ――やめろ!!」

――破り開け汝の波紋(コード・メファシエル)――

轟き響け汝の雷光(コード・バラキエル)!」

蒼の雷光砲撃バラキエルに、障壁・結界破壊の術式メファシエルを乗せて放ち、結界を瞬時に破壊する。結界が破壊されたのが理由か、またはなのはの魔力吸収が終わったのか判らないが、なのはの体から生えていた腕が消えていた。

†††Sideルシリオン⇒????†††

ヴィータと戦っていた銀髪の少年(ひょっとすると少女かもしれんが・・・)が放った蒼い雷光が天を衝き、結界を一撃で破壊した。驚いた。この強固な結界を単純な砲撃のみで、しかも一撃。フライハイトと言い銀髪の少年と言い、腕のある術者が多く居るのだな、この世界には。

『結界が破壊された!? シグナム、ヴィータちゃん、ザフィーラ、今すぐ撤退の準備を!』

シャマルから思念通話が送られてきた。もう少しフライハイトとの戦いを楽しみたかったが仕方が無い。

「『判った、いつもどおりの場所で落ち合おう』すまないなフライハイト。この戦い、1度預ける。構わないか?」

「ええ、私も早くなのはの元へ行きたいし、そうしてもらえると正直助かる」

「感謝しよう」

私はフライハイトの言葉に甘えることにして、すぐさまこの場から撤退した。

†††Sideシグナム⇒ルシリオン†††

「やりやがったなこの野郎ぉぉーーー!」

ここにきてついにぶちキレたヴィータ。仲間を助けるためなのだから、この方法は間違っていない。そもそもキレて良いのはこちらの方だ。いきなりなのはやシャルを襲撃し、それだけに留まらず、なのはのリンカーコアに何かした。お釣りが来るほどに許せない。だが分別のある大人として、ここは冷静に状況を見なければならない。

「他の連中は逃げているぞ?」

「ううぅぅ、覚えてろよバーカ! バーカ!」

安い捨てゼリフを口にしながら逃亡しようとするが、このまま黙って見逃すつもりのも癪だ。

「おっと、なのはを傷つけた代金だ、釣りは要らないから取っておけ。煌き示せ(コード)――」

――リングバインド――

「何・・・っ!?」
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