暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep2守護騎士ヴォルケンリッター〜Belkan Ritter〜
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⇒ユーノ†††

「フェイトちゃん! アルフさん!」

「まずい、新手だ。シャルとルシルはまだなのか!?」

最悪な状況だ。あの赤い子だけならまだ何とかなりそうだったけど、さらに増援として来たあの剣を持った女の人は危険だと直感が警告してくる。シャルと同格か、もしくは上。今のフェイトじゃ勝てないのは明らかだ。なのはが「どうしようユーノ君!?」そう聞いてくる。こうなったら僕が出て、少しでもフェイト達の助けにならないと。

「僕も行くよ。なのははこのまま待ってて!」

「その必要はないから」

「・・・へ? あ、シャル!」

突然声を掛けられて振り向くと、そこにはシャルが立っていた。よかった。ようやく来てくれたんだ。これで何とか互角の戦いに持っていけるはずだ。シャルをあの剣士に。フェイトとアルフを赤い子に向かわせれば。

「シャルちゃん! シャルちゃんは大丈夫なの!?」

なのはがシャルの心配をして声を上げると、「もちろんよ」シャルは笑顔で返事をした。

「見て判る通り大丈夫。少し苦戦したけど、何とか退けられたから」

「そう、なんだ。良かった〜。あれ、ルシル君は?」

そうだ、ルシルが居ない。シャルと一緒に来てくれたと思ったんだけど。するとシャルはフェイト達の方を指を差して「ルシル? それならあそこ」そう言った。

「魔術で姿を消しているから見えないと思うけど、ちゃんとフェイトとアルフを見守っていて、いつでも戦闘に移れるようにしてる」

シャルはそう告げたまま何もしようとしない。おいおい、早くフェイト達を助けに行かないとまずいよ。

「っていうかシャル!? 早くフェイト達を助けてあげないと!」

「そ、そうだよ! こんなところでのんびりしてる場合じゃないよ!?」

僕となのははシャルのその行動に戸惑って、急いでフェイト達を助けるように声を張り上げる。だけどシャルは僕たちへと視線を移して、真剣な顔で見つめてくるだけ。

「そのことなんだけどね。ここに来るまでにルシルと相談したの。確かにいま私たちが手を貸せば簡単に、とはいかないかもしれないけど勝てると思う。でも、だからと言っていつも私たちが手を貸してたらあなた達が成長できないって。だから出来るだけあなた達に任せることにした、ということなんだ。これは私たちが何時いなくなっても大丈夫なように、あなた達を成長させるためなの。解かってくれる、よね?」

「居なくなってもって・・・そんな、でもシャルちゃん!」

なのははシャルのその言葉に少しショックを受けているみたいだ。今まではずっと助けてくれたのに、今になって自分たちの成長のためにという理由で助けてくれないことに。僕も少なからずショックを受けてる。なんていうか・・・辛い、悲しい・・・。


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