暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第29話 母上が交渉?本当に大丈夫?
[7/9]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
のはファビオだった。
「説明を引き継がせていただきます。ミレーヌ様は……」
ファビオが話し始めると、モンモランシ伯は黙って椅子に座った。
ファビオの大まかな説明に、モンモランシ伯は黙って聞いている。その表情は沈痛そのものだった。この場には、ファビオの淡々とした報告の声のみが響いている。
ミレーヌが逃げた先の村の話。
その村が森に呑まれた話。
次にドリュアス領に行く話。
途中で亜人に襲撃された話。
そして、ミレーヌの最後。
その後、ディーネがドリュアス家に迎え入れられた話。
そしてモンモランシ伯が、ミレーヌを探しているのを知ったのがつい最近である事。
そこまで話すと「以上です」と、締め括った。
次はドリュアス家としての見解を伝えなければならない。今回ギルバートではなく私が来たのも、この見解はディーネの親となった者……つまり、私かアズロックが言わなければならないと思ったからだ。
「ドリュアス家は、ディーネの出自を知っていて受け入れました。伯爵も知っての通り、私達夫婦は大貴族の私生児を親に持ちます。ディーネの立場に、感じるものがありました。だからディーネを娘として、ドリュアス家に受け入れました」
「では……」
モンモランシ伯が口を開いたが、私はその先を言わせるつもりはなかった。
「ディーネは私の娘です。今更誰かに渡す心算はありません」
「だが……しかし……」
モンモランシ伯は、ディーネを養子として引き取りたいと考えていたのだろう。伯爵の胸中が、複雑な思いで一杯になっているのが良く分かる。探し人は既に死んでいて、その娘は今幸せに暮らしているなら、今更出しゃばる事も出来ない。出来ないが……何かしてやりたい。と、そう思っているに違いない。
「そう……だな。私が何と言っても、今更だな。だが、時々で良いからディーネを連れて遊びに来るなり、私達がそちらにお邪魔するなりしても良いだろうか?」
「ええ。もちろんです」
「……ありがとう」
伯爵に礼を述べられた事により、ようやく次の話に移る事が出来る。先の話の伯爵の反応により、次の話は完全に無かった事にする心算だったのだ。少しだけ間を開け、私は口を開いた。
「次の話に入りましょう」
「次?」
伯爵の疑問の声を黙殺して、ギルバートから預かった魔法の道具袋から巨大な瓶を二つ取り出した。それをテーブルの上にデンッと置く。腰の道具袋から座ったまま出したので、テーブルが邪魔で何処から出したか分からないだろう。
(本当にこの道具袋は便利ね。ギルバートちゃんから没収しようかしら?)
「!! 何処から!?」「あれ?」「え?」
そんな思考を、驚きの声がさえぎった。既にこの
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ