暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第29話 母上が交渉?本当に大丈夫?
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まいました。ディーネなりに、複雑な思いがあるのでしょう。その気持ちを察する事は出来ましたが、何と声を駆れば良いか分かりませんでした。

「ディーネちゃん」

 この状況で、ディーネに声をかけたのは母上でした。

「モンモランシ伯が何と言っても、ディーネちゃんは家の子よ。それはこれからも絶対に変わらないわ」

 母上の言葉に、ディーネは顔を上げると母上、私、アナスタシアの順に視線を移します。私と母上は、視線が交わった時に大きく頷き、アナスタシアはニッコリと笑いました。

 私達の態度を見て、ディーネも覚悟を決めたようです。ディーネはただ一言。

「分かりました」

 と、口にしました。その顔には、不安の色は残っていませんでした。

(母上はディーネの不安を正確に把握していたのですね。人生経験の違いかな? ……私もあれくらい頼れる人間になりたいものです)

 この後の話でモンモランシ伯の所には、母上とディーネで行く事になりました。母上が家を開けるのは危険と言う意見もありましたが、私では交渉を上手くまとめられない可能性があるとの事です。

 ……私は交渉事における信用って無いのかな?

 考えないようにしよう。



−−−− SIDE リッシュモン −−−−

 良くも悪くも、信用と言う物は厄介だ。築き上げるのは、時間と手間がかかるのに、崩れる時はほんの一瞬だ。特に金で繋がっていた者達は、その傾向が顕著だ。俗に言う、金の切れ目が縁の切れ目と言う奴だ。

 今私は、それを酷く痛感させられている。

 ドン!!

「やることなす事すべて裏目だ!!」

 思わずテーブルを叩き、口から愚痴が漏れてしまう。しかし今リッシュモンが居る部屋には、その言葉を聞いてくれる相手は居なかった。まして当たり散らせる相手など、居るはずもない。それが苛立ちを増長させる。

 いったい何がケチの付け初めだったか……。

 体制強化の為、無能で忠実な部下を集めたからか? ドリュアス家排除計画からか? いや、国王陛下の暗殺計画からだ。その所為で、ラ・ヴァリエールに目を付けられたのが原因だ。

 ギョームを処分してからは、ラ・ヴァリエールの人間に張り付かれ動き辛くなった。ドリュアス家を排除する為に、メンヌヴィルなど雇ったのも失敗だった。そもそも、病死に見せかけて国王陛下を毒殺しようとしなければ、こんな事にならなかったのかもしれない。

 しかし、結果は結果だ。ギョームの処分により、無能な部下達は私に大きな不信を持った。大枚をはたいて雇った脱走兵のメンヌヴィルは、屋敷内で意味不明な暴走をし屋敷を燃やした。しかも無能な部下の失言で、水の精霊が怒り水が使用できなくし被害を増大させた。

 これらすべての責任が、私
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