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デュエルペット☆ピース!
デュエルペット☆ピース! 第4話「SIN」(後編)
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こそもとの真紅のままであったが、もはや別の存在に変わっていた。その事実が、「アズ」の交代を象徴する。

闇アズ
『素敵でしょう? 新たなる、わたしの剣―――《ナイトメア・セイバー》……!』

 だが、もはや正気を失っているアズに、その言葉は届かない。背後で起きた魔剣士の変化にも気づかず、焦点の定まらぬ瞳で、ひたすらもう一人の自分に救済を請うばかりである。

SPECIAL SUMMON!
《ナイトメア・セイバー》ATK:2500・☆8

闇アズ
『あらあら、デュエルナイト・セイバーがせっかく新しい姿になったのに、見てあげないなんて……薄情なマスターですねぇ。だったら勝手に進めちゃいましょう。《ナイトメア・セイバー》は、ORUを持つモンスターをリリースして、特殊召喚できる……そして、リリースしたモンスターのORUの数×500ポイントの攻撃力を、相手モンスターから吸い取ります。リリースしたデュエルナイト・セイバーのORUは2つ! よって、攻撃力1000ポイントをライナちゃんから頂きます!』

 漆黒の魔剣士が、禍々しき剣を闇色の空へ向けて掲げる。闇の魔力の力場が生じ、その力に触れた光の少女魔導師の力が、急速に失われていく。とうとう銀髪の少女魔導師、ライナの膝から力が抜け、魔杖を地面に突立てて、かろうじて立っている有様となる。少女と同窓で魔法を修めた黒髪の少年、ダルクは、無慈悲に力場を発生させる黒の魔剣士を、複雑な表情で見つめていた。

ACTIVATE!
誘発《ナイトメア・セイバー》:攻撃力1000吸収
《憑依装着―ライナ》ATK:1850→850(−1000)
《ナイトメア・セイバー》:ATK:2500→3500(+1000)

闇アズ
『最後のバトルフェイズへ移行……《ナイトメア・セイバー》でライナちゃんを攻撃!』

ATTACK!
《ナイトメア・セイバー》ATK:3500 ⇒ 《憑依装着―ライナ》ATK:850

 黒の魔剣士が跳躍し、一気に間合いを詰めてくる。絶望的な攻撃力の差を前に、なおも少女魔導師は愛杖を握りしめ、戦意を露わに立ち向かう。背後の主はもはや戦意を喪失し、ライナの存在など一顧だにしない状態であったが、それでも主を守ろうとする使命感が光の少女を突き動かしている。
 滞空している魔剣士めがけ、ライナの杖の先端から光の魔法矢が幾本も発射される。だが、矢は全て黒の大剣にあっけなく弾かれ、何の意味もなさない。魔剣士が着地する。その地点は、ライナの目の前である。
 大剣が振り下ろされ、ライナがとっさに愛杖でそれを受け止める―――だが、不慣れな接近戦に加えて、得物の重量も魔力の量も、圧倒的な差があるこの状況で、次の展開は目に見えていた。

―――ばりぃん!

 甲高い金属音を響かせて、光少
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