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デュエルペット☆ピース!
デュエルペット☆ピース! 第4話「SIN」(後編)
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に増やしてどうする気だよ……」
闇アズ
『な、ナコちゃんの言う通り……! いくらORUの数を増やしたところで破壊無効効果の回数が増えるだけ……攻撃力6000のシャアラは倒せませんよ!』

 闇アズサが威嚇し、大声を張り上げたその瞬間、アズの顔に不敵な笑みが浮かんだ。

アズ
「……それは、どうでしょうか」
闇アズ
『なん、ですって……!?』
アズ
「アナザーデュエル……自分の悪夢の中で、わたしは二つのことに気づきました。一つは……わたしには、友達がいたということ。だから……たとえ赦されないで終わるとしても、立ち上がらなくちゃいけないと……」

 アズが、ナイトと視線をかわす。パートナーとの間に、確かな信頼と絆を確かめた。続き、背後の仲間の方を振り返る。ナコが白い歯を見せ、笑顔でサムズアップを向け、委員長もガーネットも微笑みを返してくれる。

―――生きなさい、アズ。

(お母さん。わたし、生きます。これが、デュエルが、わたしが生きるということ―――!)

 母との誓いを胸の中で反芻し、新たな答えを見出したアズを、月明かりが照らし出す。その姿は、まぎれもなく本物の、小鳥遊アズサにほかならない。

アズ
「そして二つ目。もう一人のわたしが示してくれた、わたしの新たな可能性……!」
闇アズ
『……まさか!?』
アズ
「フェアリー・チア・ガールの効果発動! 1ターンに1度、ORUを1つ使って、カードを1枚ドローできる!」

ACTIVATE!
起動《フェアリー・チア・ガール》:ドロー
《フェアリー・チア・ガール》ORU×2→1
DRAW!
・アズ 手札:2→3

 ドローカードを確認する―――必要もなかった。デッキトップのカードに指が触れた瞬間、アズにはその正体がわかっていたのだ。右腕に握られたそのカードが月明かりに照らされ、満足げに微笑むアズ。明らかになったカードの正体に、むしろナイトの方が驚いていた。

ナイト
『アズ……このカードは一体……?』
アズ
「わたしは心の奥で、ずっと罪に震えていたから……このカードも、紛れもなくわたしなんです。でも、見ていてください、ナイト。わたしは悪夢だって、心の剣に変えてみせます! 《デュエルナイト・セイバー》をリリース! わたしの剣よ! 悪夢の終焉を刻め! 《ナイトメア・セイバー》を特殊召喚!」

 白の魔剣士を中心に、稲妻が発生し、夜の風に流れる周囲の魔力を吸収して、剣たる少女は黒く染まっていく。6つのORUが大剣に吸収され、刀身が黒く、そしてノコギリのように禍々しい形に変容していった。
 かっと、黒の魔剣士が眼を開く。その瞳だけが、主と変わらぬ真紅の光を宿す。

SPECIAL SUMMON!
《ナイトメア・セイバー》ATK:2500
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