デュエルペット☆ピース! 第4話「SIN」(後編)
[11/22]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
フィールドの中央で二振りの剣が舞い、衝突し、受け流し、またぶつかり合う。
激しい膠着に痺れを切らした黒の剣士が、再び跳躍して、上空から魔光を放つ。雪崩のように押し寄せる黒の奔流に対して、白の剣士は大剣を一閃し、魔力ごと斬り捨てた。そして、空中にいるもう一人の自分めがけ、こちらも跳躍する。
再び、空中で両者の剣がぶつかり合う。と同時に、二本の剣の刀身に亀裂が入った。限界が近づいている。それを悟った両者が、渾身の力を込めて斬撃を見舞う。エスカレートを尽くした空中での打ち合いに、とうとう白と黒の魔力が炸裂し、大爆発を起こして二人の魔剣士を飲み込んだ。
委員長
「相打ち……! だが、これで!」
アズ
「2人の冥府の使者で、ダイレクトアタック!」
荒れ狂う爆風の中、光と闇、一対の冥府の使者が剣を手に地を蹴り、闇アズサに一挙に斬りかかった。エースモンスターが倒れたことに呆然とする闇アズサだったが、なんとかライフバリアの展開を間に合わせた。
天使カイエンの剣が、ライフバリアと衝突し、火花を散らしながら闇アズサの命を削り取る。
DIRECT ATTACK!
《冥府の使者カイエントークン》ATK:2650 ⇒ 闇アズサ
・闇アズサ LP:3950→1300(−2650)
闇アズ
『づぁっ! そんな、わたしが……負ける……?』
防御しきっても、安堵する暇は与えられない。カイエンが飛び退ると、その陰から悪魔ゴーズが現れ、剣を振り下ろす。
再び闇アズサのバリアがそれを受け止めるが、無駄だった。冥府の使者の剣が衝突とともにバリアを完全に粉砕し、魔力の奔流が闇アズサを直接に襲った。
黒きデュエルフォームのアズサの身体が、はるか後方に吹き飛ばされ、地面に転がった。
DIRECT ATTACK!
《冥府の使者ゴーズ》ATK:2700 ⇒ 闇アズサ
・闇アズサ LP:1300→0(−2700)
【決闘内決闘終了 勝者:小鳥遊アズサ】
* * *
少年がデュエルピースが形成した黒球に突入して、すでに一刻が経過していた。落ち着きのないナコをガーネットが諌め、ナイトがアズの身を案じて祈る、そんなやり取りを何度繰り返したのかすら忘れてしまった頃、変化は突如として現れる。
それまで均整のとれた球形を保っていた黒球が大きくゆがみ、ぐにゃぐにゃと変形する。
ナコ
「なんだぁ!?」
ガーネット
『これは……あの二人、やったのね……!』
―――ぱぁん!
ガーネットが確信する瞬間、歪んだ球体がとうとう存在を保てず、破裂音とともに霧散する。黒い霧があたり一面に広がり、その霧も次第に夜風で晴れて
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ