デュエルペット☆ピース! 第3話「英雄超克」(後編)
[8/17]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
はいきません……あなたはわたしが……追い出します!」
ガーネアイズ
『だったら……やってみなァ! あたしはターンエンドだ!』
アズ
「この瞬間、《ワタポーション》の第二の効果が適用されます! このターンわたしが受けた効果ダメージ1000ポイントにつき、カードを1枚ドローする。このターンわたしが受けたダメージは2150、1000で割った商は2、よって2枚のカードをドローします!」
ガーネアイズ
『よりにもよってドロー効果たァね。けど、その右腕じゃムリ。やっぱ右腕くっつけてもらってきた方がいいんじゃない?』
だがアズはその忠告には耳を貸さず、既にドローの体勢に移っていた。もちろん右腕は垂れたまま、動かすことはかなわない。ディスクのうち、左手首の真上の部分にデッキがセットされている以上、左手でドローする事もまた不可能―――ならば。
左手首を口元へ寄せ、デッキの一番上のカードに、下唇を添える。小さな舌を伸ばし、カードの表面にそっと這わせる。唾液の湿りが硬質の紙に浸透して粘性を帯び、舌のざらついた粘膜に引っ張られて、一番上の1枚とその下の1枚、2枚だけがスライドし、突き出た格好になる。その瞬間、それを好機と上下の唇で2枚を挟み込み、唇でカードを抑えたまま、左腕を口元から一気に引き抜く。いわば、少女のリップ・ドローであった。
アズの思いもよらぬ行動に、ナイトは一瞬自分を失った。なにしろ、右腕を封じることですら、アズのデュエルの可能性を潰すことはできなかったのだ。それほどの可能性が、彼のパートナーには宿っている。
口先に咥えたカードを、左手で持ち直し、確認する。
アズ
(いける……!)
アズに勝利の確信が生まれた。対するデュエルピースは、リップ・ドローによって運命を引き寄せたアズを驚きの表情で見つめることしかできないでいる。
・アズサ(手札4 LP:50)
《スピリットバリア》
・ナナコ(手札0 LP:2400)
《DP. 01 柘榴瞳の亜英雄》ATK:4300・☆10・ORU×1
《摩天楼―スカイスクレイパー―》
<ターン9 アズサ>
アズ
「わたしのターンっ!」
はっきりと宣言したのち、もう一度口元にディスクを寄せ、唇でカードを挟む。二度目のリップ・ドローが、アズの全身にめぐるデュエリストの力を高めていった。ドローした計3枚のカードを白獅子に預け、自分の戦術を指示する。獅子は言われた通り、受け取ったカードのうち1枚を、ディスクにセットした。
SET
伏せカード×1
ナイト
『私たちはカードを1枚伏せる!』
アズ
「さらに罠カード、オープン!」
アズ・ナイト
『「《エクシーズ・リボーン》発動!」』
ACTIVATE!
《エクシーズ・リボーン》:蘇生、ORU補充
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ