デュエルペット☆ピース! 第3話「英雄超克」(後編)
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いた。
ならば、答えは一つ。ペルシャは覚悟を決めると、二足で立ち上がり、アズと目を合わせた。
ガーネット
『このままあの変態ごと倒してデュエルに勝っても、宿主の子に致命傷を負わせるのは確実……だけど一個だけ、宿主の子を助ける方法があるわ』
アズ
「ホントですか! っ……ぃったぁ……!」
ナイト
『コラ! まだ動くんじゃない!』
身を乗り出したために胸の傷にさわり、痛みに顔を歪めるアズ。治癒術をかけっぱなしのナイトがそれを諌める。ガーネットはほほえましげに二人を見ながら、言葉を続ける。
ガーネット
『デュエルを終わらせる前に、あいつを宿主の子から引きはがすのよ。それでデュエルピースのカードをこっちのフィールドに引きずり出す。そしたら……ワタシが封印するわ』
アズ
「ガーネットさんが……封印?」
ナイト
『そうか……「ガーネアイズ」すなわち柘榴石の瞳……あのデュエルピースの管理権者はあなただったか!』
ガーネット
『そゆこと。ルーキー君も勉強が足りないわね。そもそも「十二至宝」の称号はデュエルピースの管理を担う十二のペットに与えられるものよ』
アズ
「あの……話がよくわからないのですが……ともかくあのデュエルピースを諸星さんのフィールドから引き離して、わたしの手元まで持ってくればいい……ということですか?」
ガーネット
『呑み込みがいいわね。そこまでやってくれたら、後はワタシが何とかするから』
アズ
「……わかりました。ありがとう、協力してくれて」
アズは先ほどパートナーにそうしたように、ガーネットにも笑顔を向ける。ペルシャは顔の火照りを悟られぬように、ふい、とそっぽを向いた。アズは柔和な表情を浮かべたまま、懸命に治癒魔法を展開し続けるパートナーを左手で制する。
アズ
「ナイト……もう大丈夫です。これで」
ナイト
『なっ、何を言うんだ! まだ胸の傷の応急処置が終わった程度の段階で……』
アズ
「でもこれ以上、諸星さんを待たせておくわけにはいきませんから。それよりナイト……わたしの手札、持っていてもらえませんか?」
ナイト
『わかった……!』
倒れた時に取り落とした手札が2枚、アズの足元に散らばっている。片腕が使えない以上、手札のキープは困難だった。白獅子はカードを拾い上げ、浮遊術で持ち上げてアズのひじあたりでキープする。
アズが覚悟を決めたデュエリストの表情に立ち戻り、ガーネアイズと向き合う。デュエルピースは何をするでもなくアズの回復を待っていた。堕ちた英雄を自称しながらも、正面きっての決闘を希求する心が残っているが故かもしれない。
ガーネアイズ
『……もういいの? 右腕折れたまんまでしょォ?』
アズ
「これ以上……諸星さんの身体を好き勝手させるわけに
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