暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第28話 初めての泥棒?水精霊はまたやった
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どれだけ見当違いなことを言ったか自覚したのか、ジェシカは目を逸らします。
「私を追いかけて来たのは、スカロンさんみたいに無害な変態さんじゃなくて、肉(生き物)が焼ける臭いが大好きな変態さんだよ」
(何気に、物凄く酷い事を言っている気がします。……スカロンさん。ごめんなさい)
私の言葉に、ジェシカは首を傾げると聞き返してきました。
「えっ……でも、私もお肉が焼ける臭い好きだよ」
ジェシカの目は「私変態じゃないもん」と、言っています。この切り返しに、私は再び脱力しました。と言うかこの場合、変にオブラートに言おうとした私が悪いですね。
「そうじゃなくて……。人間を生きたまま焼いて、その臭いを嗅いで気持ち良くなっちゃう変態さん」
(あっ……。今度はストレートすぎた)
ジェシカの顔が引きつり、ガタガタ震えだしました。
「そ そんな人居るの?」
私が頷くと、ジェシカの震えが目に見えて酷くなりました。
「まあ、顔を見られませんでしたから、ジェシカが喋らなければ問題無いでしょう」
メンヌヴィルは今後、トリステイン王国には居られないでしょうから、問題無いと言えば問題無いのです。ただし、リッシュモン邸に私が居た事がばれるのは不味いです。まあ、こう言っておけばジェシカも喋らないでしょう。
ふと気になり時間を確認すると、もうお昼の時間です。ジェシカはこんな所で、ゆっくりして居て良いのでしょうか?
「もう、お昼じゃないか。仕事は良いのですか?」
私がそう聞くと、先程まで怯えていたジェシカは、笑顔になり言って来ました。
「新しくお店の人が来たの。デミグラスソースも完成したから、その人達の教育とお店の宣伝をすれば、もうお店を開けられる。ってパパが言ってた」
「おおっ!! いよいよ開店か!! おめでとうジェシカ」
「うん」
(今は忙しいはずなので、後でスカロンさんにもお祝を言っておきますか)
私はそう考え、とりあえず自分の昼食を如何するか考えました。しかし気軽に外に出て、メンヌヴィルとバッタリと言うのは避けたいです。それ以前に、ここより美味しい店なんて知りませんが。
「ジェシカ。部屋で食事をとりたいので、適当に何か持ってきてくれませんか? それから汗もかいたから、食事の前に汗を拭く物も持ってきてくれると助かります」
「うん。分かった」
ジェシカは元気に返事をすると、店の奥へ行きました。その姿を見て、私はチップをはずんであげようと密に思いました。
後は父上ですね。上手く行っていると良いのですが……。
−−−− SIDE アズロック −−−−
私が入室してから、王は固まっている。ヴァリエール公爵は、昨日の内に知
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