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デュエルペット☆ピース!
デュエルペット☆ピース! 第1話「転校生ふたり」(前篇)
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れも後だ。今は早く君もデュエルディスクを起動させるんだ。分からないことは私がその都度説明する。つまるところ君の生存のためには、このデュエルに勝たなくてはならない』
「わ、わかりました。では……!」

 戦意を固めると、少女の左腕のデュエルディスクがうなり、埋め込まれた水晶が光を帯びる。向かい合う女学生の左腕の黒のディスクにおいても、同様の現象が起きていた。同時に、白き竜がカードの姿に戻り、女学生のディスクにセットされているカードの束、デッキの中に舞い戻る。
 両者が、左腕を胸の前で水平に構え、ディスクのプレート部分が前面にせり出す格好となる。これがデュエル、すなわち決闘の構え。デッキの上から5枚のカードが吐き出され、デュエリストの左手に収まる。
 カードが剣ならば、デュエルディスクは盾。右手のカードに矜持を、左手のディスクに精魂を込めて。一人は生存のために、一人は狂気のために。理由は違えど、ゲームに立ち向かう意思は共通し、だからこそ、開始宣言の声は、共鳴しあう。

                   『「デュエル!」』

 朝の町に同時に響き渡る2つの少女の声は、この物語の真の始まりを宣言するものでもあった。


              【決闘開始 小鳥遊アズサvs宇崎ツキノ】

<ターン1 アズサ>
アズ
「えっと……これで始まったんですか?」
ナイト
『ああ。私が手順を説明するから、言うとおりに進めるんだ』

 白獅子が少女に耳打ちする。

アズ
「わ、分かりました。では……わたしのターン!」

 宣言と同時に、デッキの一番上のカードを抜き取る。ディスクと手札の両者がデュエリストの左腕に収まっているのは、デュエルにおける最も神聖かつ劇的な行為、ドローのために利き腕を残す必要があるからであった。

ナイト
『ドローフェイズ終了。さらにスタンバイフェイズも両者動きなし。よって終了。これでメインフェイズに移行する』
アズ
「そ、そんなに細かく分かれるんですか……」
ナイト
『そうだ。ターンは様々なフェイズに区分され、それぞれのタイミングでできることが違う。ルールに違反してはカードの力を引き出せない以上、厳密に従う必要があるんだ。このメインフェイズでは、モンスターの召喚、カードの発動ができる』
アズ
「そ、そういわれても手札は6枚もあるんですが……何をすればいいのか……」
ナイト
『そうだな。なら基本を教えよう。手札のモンスターカードの中に、☆が4つ以下のモンスターはあるかい?』
アズ
「☆が……あ、4つのがありました」
ナイト
『☆の数はモンスターレベルを示している。レベル4以下のモンスターは下級モンスターと呼び、1ターンに1度だけ、攻撃か守備のどちらかの表示形式を選び、通常
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