デュエルペット☆ピース! 第1話「転校生ふたり」(前篇)
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。守備表示モンスターは攻撃され破壊されてもデュエリスト自身がダメージを受けることはない。いくら攻撃力が高かろうと、次のドローにつなげれば、逆転の手は残されている!』
アズ
「は、はいっ!」
ツキ
『それはどうかにゃぁ!? 私はフルムーンアイズの更なる効果発動!』
白竜が、周囲を旋回する光球の一つに食らいつき、嚥下する。その途端に、力を増した竜を中心に旋風が巻き起こる!
アズ
「こ、これは!?」
ツキ
『1ターンに1度、ORUを1つ使うことで、フルムーンアイズはフィールドのモンスター1体を、表側攻撃表示に変えることができる!』
アズ
「そんなっ、強制的に攻撃表示にされる!?」
少女の前にバリケードとして立てられていた裏向きのカードが旋風によって煽られ、その正体が判明する。ぼろぼろの衣服に身を包んだ、幸薄げな少女が姿を現した。
《DP.06 満月瞳の白竜》ATK:3000・☆10・ORU×2→1
裏守備モンスター→《薄幸の美少女》ATK:0・☆1
ナイト
『まずい!』
ツキ
『あはッ! そのカードは《薄幸の美少女》ね? そのカードがバトルで破壊されるとバトルフェイズを強制終了させる……私が複数のモンスターで攻撃を仕掛けるって読んで、防御の手を用意してたのねぇ……け・ど! そんな姑息な手はデュエルピースの前には、全ッ然通用しなぁぁぁいッ!』
白き竜の口腔に、白炎が収束される。
アズ
「これって……まさか……」
ツキ
『薄幸の美少女ちゃんの攻撃力はゼッロォ! フルムーンとの攻撃力の差は3000! 役立たずの美少女をぶち抜いてェ! 3000の攻撃力をまともに受けてェ!』
アズ
「い、いやぁっ!」
ツキ
『死ねよ、バーカ』
《DP.06 満月瞳の白竜》ATK:3000 → 《薄幸の美少女》ATK:0
白竜の口から、白の炎が発射される。押し寄せる炎が薄幸の少女を消し炭に変え、勢いそのまま恐怖に震える少女へと押し寄せた。生命を具現化した障壁が、炎をせき止めんと少女を包むが、以前防いだ時とは炎の質が違った。障壁が一瞬で白熱し、溶解する。防波堤を失った火炎の濁流が、少女を包み込む。
少女を取り巻いた炎が、まるで意思を持つかのように少女の身体に絡み付き、隅々まで焼き、蹂躙し尽くす!
アズ
「うぁぁぁぁ――――っ! あっああぁぁぁぁ―――!!」
少女の絶叫が響き渡る。
ボリュームを増した桜色の髪、左半身を覆うマント、ブラウスに包まれる豊かな胸のふくらみ、ドローを紡ぐ長くしなやかな右腕の五指、服の端からこぼれる臍まわりの肌、スカートとニーソックスの間にわずかに露出する太腿、ブーツとソックスの堺にあたる膝小僧、それらすべて。可憐な少女の全身くまなく白の炎に包まれ
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