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偽典 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第7章 終わりの始まり
第壱話 偽典・名探偵なのは?アーベル君
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。
「で、どうするの?」
テルルが、質問する。
なんらかの、解決をしなければ、先に進まない。
一応、方法は思い浮かぶが、
「セレン、・・・・・・」
「嫌です」
セレンは、強く首を左右に振る。
俺はセレンの答えを無視して、話を続ける。
「バギの応用で、風を起こすことはできないか?」
バギとは、僧侶が使用することができる攻撃呪文であり、周囲に風を発生させることで、かまいたちのような現象を発生させ、モンスターにダメージを与えるものである。
うまく、風を制御する事ができれば、直接笛を吹かなくても、音を出すことができるだろう。
俺の意図を説明したが、
「それは、・・・・・・無理です」
セレンは、頭の中で計算して、否定した。
「そうだよな」
呪文の威力の制御は、冒険者養成所で教わる範囲を超えている。
俺や、母ソフィアでもないかぎり、呪文の改造は難しいだろう。
そして、俺は魔法使い。
僧侶系呪文であるバギを改造するのは、現時点では無理だろう。
「タンタルも無理だよな?」
「ああ、無理だ。
そして、今までの恩義をここで返せと言われても、さすがに無理だ。
すまない」
タンタルは頭を下げる。
「俺もそこまで、鬼畜ではない」
俺は、タンタルに返事をする。
もし、あの笛を吹くことができるとするならば、先ほど捕まった男だけだろう。
だが、あの男を連れていく訳にはいかない。
俺たちの旅は、ここで終わるのか。
本当にここで、終わってしまうのか・・・・・・
「どうしたのじゃ、お前さん」
困り切った様子の俺たちを見かねたのか、一人の老人が話しかけてきた。
「あ、あなたは・・・・・・?」
「ああ、ワシはこの村で長老のようなことをしておる。
さっきは、騒がせてすまなかったな。
いつも、奴はあんな感じなのだよ」
老人は俺たちに頭を下げる。
「そうなのか?」
「ああ、この村の住人たちは娯楽に飢えていてね。
あやつは、ああ見えて、それなりに役には立っているのじゃよ。
次は、彼にゾンビにでもなってもらう予定じゃ」
老人は、つまらなそうに答えると、俺たちが直面している問題を聞いてくれた。
「妖精の笛じゃと?」
「ええ、ここまで汚されたら、もう使い物になりません・・・・・・」
俺は、無念の表情で老人に伝える。
「お前さん。
何か、勘違いしていないか?」
老人は笑いながら、答える。
「勘違い?」
「その笛は、妖精の笛じゃないぞ」
「なんだって?」
俺とタンタルは、驚く。
「その笛は、アリアハンとかいう所から逃げてきた男が作ったものじゃ」
「じゃあ、本当の妖精の笛は?」
俺は、老人に質問する。
「変わりがなければ、埋ま
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