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少年は魔人になるようです
第82話 少年は新技を習得したくないようです
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なんだ、私には無理してるようにしか見えない。」

「ハッ、よく見てんな嬢ちゃん。強くなりたいって気持ちはホントだろ。男の子だしな。

でもまぁ良いたい事は分かるぜ。あのぼーずはメンドクセーな、かなり。まぁその分教え甲斐もあるがな。

……て、なんだっけ?」

「いやだからさ、そう言う奴だからあんまり"闇"とかそういうのは―――」

「ラカンさん!!」


埒があか無いと思った千雨が本題を簡潔に切り出そうとした時、ネギが息を切らせて走ってきた。

その申し訳なさそうな顔を見れば、大体話の内容も分かるのだが、ラカンは態々促してやった。


「その……元々僕の得意な魔法は風と雷、それに光ですし……闇系統はやっぱり似合わない、って言うか、

気が進まないんです。それに、力だけを追い求めても本当に強くはなれない気がして……。」

「ふぅむ……。けど、手っ取り早くアーウェルンクスと"戦える"力を得るにはこの道しかねーぜ?

言ったろ、マトモな方法じゃないってな。それに、お前に"闇"は向きだと思うぜ?

この間みたいな戦いをするなら、尚更な。」


ラカンの言い分に、ネギは言葉も無い。時を急いているのは自分であるし、何よりも―――分かっているのだ。

自分に"闇"が合っているであろう事も。しかし、踏ん切りがつかないのは敵や彼等と同種になるのが嫌なのだ。

フェイトや、デュナミスや・・・愁磨達と。


「まぁ、マトモな道を行くって手もある。わずか数ヶ月……いや、一年足らずか?たったそれだけの期間で、

魔法学校卒レベルから達人級までのし上がったんだ。仲間もいる。数年かけりゃ、俺らレベルには追いつける

カモ知れない。それに……あいつ、ら?の禁呪はリスクがバカでかいからなぁ。」

「り、リスク?」

「おう、それを言わないのはフェアじゃなかったな。スマンスマン!」

「やっぱりあるのかよ……。つー事はアレか、魂食われたり命に関わるって感じか?」

「平たくいやぁそんな感じだな。実演してみるか?」

「出来るんですか!?」


何でも魔人かよ・・・と呟いた千雨の言葉に、凄まじいまでの苦笑いをして、席を立ち指輪を嵌める。

そして、何でもないように普通に水の上を歩きネギ達から少々離れる。


「実際見ないと選びようが無いだろ?適性の無い人間がどれだけダメージ食うか見せてやる。」

「え、それってラカンさんが危ないんじゃ……!?」

「まぁ、鍛え方が違うから大丈夫だろ。―――――スゥ。」


ピィン、と空気が張り詰める。本気の真面目になったラカンを初めて見た事に驚くネギ達だが、そこではない。

ラカン程の・・・世界最強クラスの人間が、本気にならなけれ
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