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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百三十一話:新たな思い出
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に、まとめ直してやるよ」

 甘く囁かれて、まとめた髪を(ほど)かれます。

 ……私の髪を切り揃えてるのはヘンリーだから、まとめるくらいそれは朝飯前でしょうけれども!
 だからって、人前でそんなことしなくても……!!

 手櫛で丁寧に髪を整えられてまとめあげられて、髪を梳く指の感触になんだか背筋がぞくぞくして。

「……!!」

 ……なんか、手つきが!!
 妙に、やらしいっていうか!!
 ちょっともう腰にきそうというか、割と立ってるのが辛いんですけど!!
 顔が赤いどころじゃなく、耳とか首とかまで絶対赤い!!

 そんな私の様子に気付いてないわけも無かろうに、何事も無かったかのようにヘンリーが声をかけてきます。

「出来たぞ」

 髪をまとめ直してリボンも結び終え、私を正面に向き直らせてじっと見詰めてきます。

「……似合うな。可愛い」
「……!!」

 もう、勘弁してください。
 こんなあからさまに動揺してる私を優しく見詰めて微笑むとか、本当に勘弁してください。

 さらにそのまま正面から抱き締められて、耳元で囁かれます。

「……あんな一瞬で、ナンパして来やがるとか……。本当に、油断も隙も無いな」
「……」

 わざとですか。
 わざと、ナンパ男に見せ付けてたんですか。

 ナンパ男に背を向ける形になってしまったので、その後どうなったのか全くわかりませんが。
 きっと、ピエールあたりが上手く処理してくれてるんでしょう。

 そんなことより露店の店先で抱き合うとかかなりのバカップルなので、そろそろ解放して欲しいんですが。
 離されたら離されたで、腰が砕けて倒れそうですけど。

「リボンも買ったし、もういいな。次の町に行くんだろ?もう出ようぜ」
「……」

 動揺が収まらなくて私はまともに口もきけないんですが、返事も待たずに私を引っ張って、ヘンリーが歩き出します。


「……可愛すぎるのも考えもんだよな、やっぱり。俺は見たいけど、他の男には見せたくねえし。だからって、男装はなあ……」
「……」

 なんか色々と、突っ込みどころの多いことを言われてる気がするが。
 突っ込んで何か返されても困るだけなので、ここは口がきけなくて良かったかもしれない。

「……まあ次の町は、ここよりは田舎だろうし。ナンパも無くは無いだろうが、一通り相手すりゃ打ち止めになるな。なんとかなるか」
「……」

 相手するって、何する気だ!
 無暗に暴力的な展開は、やめて頂きたいんですけれども!

「……あの、ヘンリー」

 あ、喋れた。

「何だ?」
「……暴力は、あんまり……」
「わかってる。出来るだけ、我慢する」
「……」
「そういう可愛い格好
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