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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百三十一話:新たな思い出
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ターバンがトレードマークたる、主人公の私としては。
必ずしも巻いてるわけでは無いが、イメージカラーはそういうことになるだろう。
「あとは、色味が……赤味が強くなくて、あんまり濃くないのがいいかな……」
「……これは、どうだ?」
ぶつぶつ呟きながらリボンを眺める私に、ヘンリーが選んだ一本を差し出してきます。
「あ。いいかも」
藤色、と言ったらいいのか。
あんまり主張が強くなくて、どんな服と合わせても邪魔にならなそうだし、『藤色』と『桃色』で日本の花の色で対になってるのも、私とモモのお揃いにするのに相応しい気がする。
『あ、キレイな色!ドーラちゃんに似合ってるし、あたしもそれがいいと思う!』
「モモも、そう思う?じゃあ、やっぱりそれにしようかな」
「なら、モモがそれで、ドーラがこれだな。払っとくから、結んでやれよ」
「ありがとう!じゃあ、モモ。ビアンカちゃんのリボンと、付け替えるね」
『うん!せっかく買ったんだもんね!お願い、ドーラちゃん!』
会計を済ませてくれるヘンリーの横で、モモのリボンを取り替えて可愛く結び直します。
「うん、すっごく可愛い!似合うよ、モモ!」
『ありがとう、ドーラちゃん!ドーラちゃんも、結んでみて!』
「そうだね。鏡が無いけど、なんとかなるかな……」
と、自分の分のリボンを手にしたところで。
「あ、お嬢さん!リボン、結びたいの?オレが、結んであげようか?」
背後からかかる声に、振り向くと。
目の前に、にやけた若い男の顔が。
………って、近い!
何、いきなりこの至近距離!!
思わず一歩後退る私に、ナンパ男も一歩近付いて距離を保ちます。
「うわ、可愛い!!後ろ姿もキレイだと思ったけど、すげえ可愛い!!ね、結んであげるからさ、それ、貸して?」
「え、いえ結構です」
ていうか、嫌です。
ナンパしてきた知らない男にいきなり髪触らせるとか、大事な記念のリボンを触らせるとか。
絶対に、嫌です。
さらにじりじりと後ろに下がる私の背中が、何かにぶつかります。
「ドーラ、待たせたな。それ、結んでやるから貸せよ。俺が買ったんだから、俺が結んでやる」
ヘンリーです。
ヘンリーの胸にぶつかって、そのまま後ろから抱きすくめられます。
「ガルルルル……!グルルルル……!!」
『ちょっとー!あたしのドーラちゃんに、馴れ馴れしく近寄らないで!ドーラちゃんが嫌がってるの、わかんない!?』
さらに、ナンパ男を押し返すようにモモが割り込んできて、威嚇します。
怯むナンパ男を他所に、ヘンリーが
項
(
うなじ
)
をそっと撫でてきます。
「ひゃっ!?」
「……髪、
解
(
ほつ
)
れてきてるな。先
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