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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百三十一話:新たな思い出
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るのはちょっと嫌っていうか。
「あの味がいいんだよ。温かいっていうか、懐かしいっていうか」
「……」
私の料理の基本は、こっちではサンチョの味ということになるから、宮廷料理と比べたら温かみという点では勝るかもしれないし。
その前に前世の土台があるから、その分もヘンリーに懐かしさを感じさせるのかもしれない。
ヘンリーの料理にそういう要素は全く無いから、そういう意味では私の料理にも価値はあるかもしれない。
特に、ヘンリーとモモにとっては。
「……うん。なら、私も機会があったら。何か、作るね」
「ああ。楽しみにしてる」
『わーい!あたしも、楽しみー!』
モモが嬉しそうに喉を鳴らしてるのはいいとして、ヘンリーもまたやたら嬉しそうに微笑んでるんですが。
……胃袋掴んでないか、これ?
……し、知らない、知らない!
必要に駆られてやってたことが、フラグだったとかそんなこと言われたって!
そんなの私のせいじゃないし、知りません!!
誤魔化しと本音とを合わせて、話を変えることにします。
「……お腹もいっぱいになってきたし!そろそろ本格的に、リボン探してみようか!」
『うん!お揃いのリボンだね!いろいろ見たけどあたし、やっぱり最初に見たお店のがいいな!』
「ピンクのヤツ?ずっと見てたよね、あれ」
『うん!ピンクはドーラちゃんが付けてくれた、あたしの名前の色だから。色違いの同じデザインのあったし、色違いでお揃いでも可愛いと思うし!』
「そうだね。私はピンクだと、合わせられる服が限られそうだし。違う色にしようかな」
「なら、戻るんだな。モモが見てたのなら、あの店か」
覚えてるのかよ!!
喋れないモモが気に入った品と、それがあった店まで記憶してるとはなんというイケメン!
やはり、外堀を埋める対象としてモモのことも認識しているとしか……!
単に保護対象として懐に入れただけの可能性もあるが、やはりコイツは油断ならない……!!
と、本気を出した(と思われる)ヘンリーのイケメンぶりに戦々恐々としながらも、少しでもヘンリーから意識を離そうものなら途端に声をかけてこようとする輩がいるので。
折角のモモとの楽しいひとときを邪魔されないためにも、これみよがしにヘンリーにくっついて甘えるような仕草を見せつつ、目的の店に戻ります。
『あ、これこれ!このリボン!あたし、やっぱりこれがいい!』
「うん、可愛いね。モモに似合ってるし、モモはそれがいいね。……私はどれにしようかな?」
思ったより、色違いの数が多かったんですけど。
選択肢が少なければ迷う余地は無いかと思ったが、これは……迷う。
「……やっぱり、紫系かな。私としては」
紫
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