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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第207話】
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「ん、まあラウラがシャルに直ぐに気付かせない為に言ったと思うんだが。 ――ラウラのクレープと俺が食べさせたクレープって、ブドウじゃなくブルーベリー何だよね」


 そう言うと、シャルは考え事をするように頬に指を当てる――そして、閃いたのか声をあげた。


「ああっ! ストロベリーとブルーベリーだね!?」

「そう。 ……まあブドウとブルーベリーは別物だが、ラウラ的に気付かせない為の配慮――だろ?」

「ぅむ。 ……流石は私の嫁だ。 ここまで以心伝心するとは……」


 ウンウンと嬉しそうに頷くラウラを笑顔で見るシャルは、そっと呟く。


「そっかぁ……。 『いつも売り切れのミックスベリー』って、そういうおまじないなんだ」

「あぁ、因みにこれ、特別恋人同士で食べて幸せって訳じゃなく、家族同士で食べてってのもあるからな」

「そっかぁ……。 ――ヒルト、結構詳しくない? ……もしかして――」

「あぁ、俺はもう家族とも食べてるからな。 ついでに言えば男友達とも食った」


 そう俺が言うと、聞きにくそうにシャルが聞いてくる。


「……んと、もしかして……未来と……食べた事ある?」

「未来? ……未来ともあるが、あの頃は確か小学校上がりたてでまだ噂は無かった頃だからなぁ……」


 俺の言葉に、ホッと安堵の一息を吐くシャル。

 ラウラも少し気になってたのか、俺の言葉を聞き終わるや瞼を閉じてそっとクレープを食べて一言……。


「夏休みも中盤だな」

「……ふふっ、そうだねぇ」

「だな。 ……そろそろアリーナ開放してくれないかなぁ……」

「ん〜、山田先生が言ってたけど……そろそろアリーナ担当の先生が帰国するって言ってたよ?」


 そうクレープを食べながらシャルが俺に告げる。

 ……旅行か何かだろうか?

 何にしても、感覚取り戻すのとまだ出遅れ気味だからもっとISの事を勉強しなければ……。


 陽が傾き、太陽が地平線の彼方へと吸い込まれていく――。

 まるで太陽が最後の断末魔をあげている様に感じるのは……多分、気のせいだろう。
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