第四十八話 文化祭の準備その八
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「わかったわね」
「はい、わかりました」
「火事と不純異性交遊が一番怖いから」
この二つがだ、文化祭の間は要注意だというのだ。
「学校で男女寝泊りするからね」
「けれど先生達もおられるんですよね」
「怖いからいるのよ」
不祥事にならない様に監督するというのだ、危険があるからこそ。
「そういうことよ」
「そうですか」
「そうよ、じゃあね」
「はい、それじゃあですね」
「ステージ衣装取ってきてね」
先生は琴乃にあらためて告げた。
「すぐにね」
「わかりました」
「衣装合わせもしておいてね」
これも忘れるなというのだ。
「派手な服は着てもいいけれどサイズは注意してね」
「サイズ、ですか」
「そうよ、一七〇の背の娘が一五〇の娘の服を着られないでしょ」
先生は背を話の例えに出した。
「その逆もね」
「はい、それは」
「だから、サイズ合わせはね」
忘れるなというのだ。
「さもないと大変なことになるわよ」
「注意します」
「そうしてね」
先生はこのことを話してプラネッツの五人を衣装を取りに行かせた、部活は文化祭に向けて本格的に動いていた、そしてそれは。
クラスでもだった、琴乃はクラスでも右に左に動いている。それでクラス委員男子の方が作った土蜘蛛の模型にこう言うのだった、一メートルはあるl巨大な蜘蛛の模型だ。
「もっとね、暗くならない?」
「暗く?」
「そう、色をね」
「ううん、明るいかな」
「茶色多くないかしら」
琴乃はその土蜘蛛を見て言うのだ。
「それも明るい茶色が」
「ライトブラウンが」
「焦げ茶色とかね」
茶色でもだというのだ。
「そういうのの方がよくない?」
「そうなんだ」
「だって、妖怪だし」
それにだった。
「土蜘蛛って土から出て来る妖怪よね」
「名前の通りね」
歌舞伎にも出て来る、源頼光と派手な大立ち回りを演じる役である。
「そうだよね」
「ええ、それもあるから」
「もっと暗くなんだ」
「そうしたらどうかなって思うけれど。色塗るのなら手伝うわよ」
「暗くしたらお化け屋敷だから」
クラス委員も考える顔で琴乃に返す。
「暗いじゃない」
「それで見えなくなるっていうのね」
「そうならない?」
考える顔で琴乃に言う。
「そうも思うけれど」
「じゃあ下から模型をね」
琴乃はクラス委員の話を聞いてこう答えた。
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