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蘇生してチート手に入れたのに執事になりました
『聖火聖灯』流々乱舞
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大きく後退した。それを逃さぬ宏助ではない。素早く追撃をしかけるが・・・

「・・・・チッ!」

なんと宏助の脚が氷によって固められていた。急いで、聖気で溶かすものの、流石に追撃は出来ない。
その間に零は、鎌からとてつもない量の冷気が漏れ出すほど、鎌に力を込めている。
なにやら、ヤバそうな雰囲気だ。

「てめえらが、お話してた時間で、これが出せるようになった。ありがとさん」

「・・・おいッ!まさかお前・・・!」

宏助が最悪の想像をしたときにはもう遅かった。

「オラァ!広域氷結技・・・・『絶対零度』!」

「・・・・・!ちくしょおおお!間に合えっ!」

宏助は急いで、鎌から出る巨大な冷気に向かう。
この規模では、この闘技場全体を呑み込んでしまう勢いだ。

「無駄アアああ!」

巨大な冷気の前に立ちはだかり、聖気で冷気を無効化しはじめるが、自分の身体の方が危ない。
聖気がなければ一瞬で全身氷漬けだ。
しかし、ここで退けば、宏助の後ろにいる、大切な人たちまでが巻き込まれる。
聖気を全開にして、宏助は冷気に立ち向かう。

「ここで退くわけには・・・・・・いかねぇんだよッ!」





「宏助・・・・さんッ!」

「・・・・・・・そんな・・・」

宏助は見事に冷気を押し止めた、ものの、自分は氷漬けになっていた。

「ふぅ・・・。正直焦ったぜ。だがまぁ、コイツがどうにかなれば、あとはどうとでもなる」

「・・・・・・・・!」

零が余裕の様子で明たちに語りかける。
だが、そのとき、明は宏助の魂の鼓動を感じる。
氷の中で、よく見なければ気付かないほどの小さな光が灯っていた。

(宏助さんッ!)

明が喜びを感じるのと、零が異変を感じたのはほぼ同タイミングだった。

「ん・・・・?離れない・・・だと・・・?」

そう。零の持つ鎌は宏助と氷の中にあったが、その鎌が離れないのだ。
よく見ると、宏助ががっしりと鎌を掴んでいる。

「全く・・・・往生際の悪い奴・・・・ッ!」

なんと、鎌を掴んでいる宏助が微笑んだ。

次の瞬間、すごい勢いで氷が、宏助から発せられる聖気で、溶け出した。

「・・・・・なんだとッ!離せ・・・・離せこの野郎!」

必死で零は鎌を宏助から離そうとするが、なかなかに離れない。
その間にも宏助を覆う氷はどんどん溶けていく。

「くッ!」

零は鎌は諦め、明たちの下へと向かう。真のように人質をとれば、勝機はある。
しかし、駆け出した瞬間、その肩をがっしりと掴む奴がいた。

「どうしてお前ら死神はそんな風にセコイのかねぇ?理解に苦しむぞ、全く」

「・・・・・・・!」

既に氷は全て溶け、水として地面にわかだ
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