第二章 非平凡な非日常
52、もう一人の“フィリミオ”
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
惣右介様が関与しなくちゃダメなんだ。
だけどそいつはクスリと笑うと、おもむろに何かを取り出した。
それは。
「全てはこれから始まったと言っても過言じゃない」
それは、要のチョーカーだった。
「要が最も思い入れていたもの。ものって不思議でさ、いつしか意思を持つようになるの。藍染が持っていた崩玉のようにね」
「崩玉……って、なんでBLEACHなんだよ」
「だってBLEACH好きだもん」
「いやでもさ……」
確かに、そんなこと言われるまでもなく、斬魄刀だったりオレの服の説明だったり、今のこいつの服装だったりとBLEACH要素があちこちに蔓延している。
ある意味それも、この世界の破滅の危機の原因だったりすんのかもな。
って、ん?
「それとこれ、どー関係すんだよ」
「はぁ。頭固いね。私は要が望んだの。その本人は崩玉と同じ力を持ったものを持ってる。つまり?」
「周囲の人物の気持ちを汲み取り、現実にする、か」
「ご名答♪」
オレの中で、やっと繋がりができた。
そう言えば、という形にはなるが、正月以降要が昏睡状態に陥ったとき、もう二度と目が覚めないと思っていたのに凪が来たことによって目を覚ました。
つまりあの時、このチョーカーは「目を覚ましてほしい」と言う凪の願いを聞き入れていたんだ。
そして逆に言えば、「目を覚ましてほしいけど、このまま覚めない方が」と考えていたオレの気持ちも聞き入れていたから昏睡状態になっていたんだ。
一気に罪悪感に苛まれるが、過ぎたことでもある。
「これを手に入れたのは、偶然かはたまた必然か。ま、今となってはどうでもいいことだけどね」
そう言うと、フィリミオは手を叩いた。
仕切り直しだ。
そう言うかのように。
いや、実際仕切り直しだった。
「それはともかくとしてね、修業やるよ修業。ね、要のお兄ちゃん♪」
「だから違ぇっての」
オレは再び鎌を作り出して構えた。
要が作り出した存在、フィリミオ。
その力量がどれ程のものか、全く検討もつかない。
念には念を入れ、鎌の強度を幾分か上げておいた。
「油断してると危ないよ? 私は力のために生まれたんだから」
フィリミオも短刀を取り出して、構えた。
!?
あの構えは、まさか……!!
「吹き抜けろ霜天氷龍」
「何だと!?」
あれはブレスの力で発動させていたはず。
ここでは使えない力のはずだ!
「言ったじゃん。私は力のために生まれたんだからって。要はブレスの力の現実化を望んでいた。
だから私はパワーアップさせたときと同等の身体能力をもち、ブレスを使うことなく斬魄刀解放をするこ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ