銃口と軽薄な動きたがり
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「そうか?物理の得意な紫出雲 藍子だぞ?」
「峰年君」
仙翁が割って入った。
「…やりすぎたか」
「このままだと暴走するでしょ?…ごめんなさい」
仙翁はモアイ子に頭を下げた。
「守ってくれて有り難う」
モアイ子は淡々と言った。彼女の中で峰年の評価が、『可哀想な人』から『危ない人』に変わった。なんだかよく分からないが、峰年はモアイ子のことを知っているようだ。
「配り終えました」
声の方を見ると葉蓮が4等分した山の内の1つを手に取っていた。
「あ、有り難う」
「おぉ、有り難う」
仙翁と峰年も山を1つずつ手に取った。
「…で、何をするの?」
モアイ子は残りの山を取りつつ尋ねる。
「さぁ?暇だったから配っただけです」
葉蓮は表情を変えずに答えた。
「大富豪…はローカルルールで揉めて日が暮れるかな?」
「いいわ。そっちのルールでどうぞ」
「了解した」
それから峰年による説明が始まった。
「…まぁこんなところかな?」
「分かった。有り難う」
4人は大富豪を始めた。
4人が大富豪で盛り上がっている中、武装ABの様子が何かおかしい。それに下の階が騒がしい。どうも上手くいってないみたいだ。武装ABもモアイ子達に近づいている。
「…そろそろ潮時かな?」
峰年は小声で囁きながら4を2枚を出した。
「…」
モアイ子は黙って3を2枚出した。
「峰年君、刺激しないの」
仙翁はそう囁いてジョーカーを2枚出した。場が流れる。
バタバタバタバタ!
盾を持った警察らしき人物が急に雪崩れ込んできた。
「諦めろ!お前らは包囲された!」
「くっ!」
武装ABはモアイ子達に銃を突きつけた。ひいっ!という声が聞こえる。
「てめぇら動くんじゃねぇ!」
叫んだのはやっぱり武装Bだ。
「紫出雲…任せた」
峰年は囁いた。確かに、この場ではモアイ子が動いた方がいいかもしれない。武装Bがヒステリーをおこしたらしゃれにならない。
モアイ子は小さくため息をつくと視線を武装Bの銃口に向けた。
モアイ子は目からレーザーを放った。武装Bの銃に大きな穴が空く。
武装Aが驚いてる隙に返しの一撃で武装Aの銃にも穴を空けておく。
「かかれーっ!」
警察達がわあああっと駆け込むと、武装ABはあっという間に捕まった。
「なかなか、貴重な体験だったな」
警察に話をし終えてモアイ子達は各自解散となったので、モアイ子は峰年達と最寄りの駅まで同行した。全員地下鉄で来たらしい。
「そうね貴重ね。貴重だからもういらないわ」
モアイ子は冷たく言った。
「まぁとにかく、あんまり人を刺激しちゃ駄目だからね?周りの人に迷惑がかかるから」
仙翁は眉をひそめた。
「また必要な時に言ってくれ。
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