話数その17 違わない
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……」
そういいながら、兵藤は倍化状態を維持したまま『騎士』と『僧侶』へ向かっていく。 晋は残りの仮面の女、『戦車』を相手する事になった。
「あの『兵士』の言う通りだな……貴様は異常だ。何故、アレだけの爆発を起こして無傷で居られる?」
「……それ答えるほど、敵に甘かねぇよ……」
「だろうな」
言うが早いか、仮面の女は晋に拳を叩きつける。 晋は見事に吹き飛び、木に叩きつけられるが、これといって苦しそうにも痛そうにもしていない。
「……痛て」
「わざとらしいな」
言いながら女は間を置かずに連打を叩き込んでいく。拳の押収、蹴りの連発、とうとうそれに耐えられ無くなった後ろの木が張り裂けるように砕け散り、晋も吹き飛んだ。
普通ならば、もう立てないだろうと警戒するだけに止めるはずだが、仮面の女はまだ戦闘態勢を崩してはいなかった。
理由は言わずもがな、晋が再び立ってきたからである。
「あ〜……自然は大切にしようぜ? いくら作った空間とはいえよぉ……」
(おかしい……明らかに、何かがおかしい……)
そう思いながらも、彼女は晋への攻撃を続ける。が、何回吹き飛ばそうと何回殴打しようと、何事もなかったかのように晋は立ち上がってきた。肉を潰した感触は何回も感じたし、骨が折れた音だって何回もした。なのに、目立った傷なく晋は立ち上がってくる。
(何だ……何なんだこいつは!? 本当に人間なのか!?)
唯丈夫なだけで有れば彼女も驚かなかっただろうが、晋の体はそこまで硬く無く、悪魔から見れば寧ろ脆かった。にも拘らず、彼は立って来ているのだ。
「(コレで決めてやる!)おおおおっ!!」
「…うごっ」
「うわっ!?」
彼女は腹を突くつもりだったのだが、調子が狂ったのか拳が当たったのは顔であり、力の籠ったその一撃は見事に彼の顔を貫いてしまっていた。
驚く仮面の女だが――――本当に驚愕するのはこの後だった。
彼女の腕を、頭が無くなり死んだ筈の晋の手が掴んだのだ。
「な―――」
驚愕の要素はそれだけでは無い……何と晋の顔が彼女の腕を包む様に再生し、彼女の腕をがっちり捕らえてしまった。
「う、うわああっ!!?」
「……るせぇよ、さわぐな」
「もがっ!?」
思わず叫んでしまった女の口の中に、晋は爆弾を押しこみ、何時の間に付けたのか分からない彼女の腹の傷にも爆弾を押しあてていた。極めつけに、でか過ぎる爆弾が二人の間に現れる。
「もぼぅぅぅ!?」
「……Killyou」
その一言と共に、再び大爆発が起き、当たりに爆風を飛ばす。 その威力たるや、かなり小さいがクレーターを作るほ
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