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転生とらぶる
スーパーロボット大戦OG外伝
0472話
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 ローズの言葉が思わず詰まる。何しろ今目の前で起きたのは魔法等という代物では決してなかったからだ。俺の右手そのものが白炎となり数匹の小鳥、蝶、猫、犬の炎獣と化して部屋の中を駆け回っているのだから。

「これは……一体……先程の様な炎の魔法?」
「違う。これは炎獣。そうだな、言ってみれば俺の身体から作り出された一種の使い魔に近い存在だとでも覚えて貰えばいい。……見ての通り、魔法関係でちょっと色々あってな。今の俺は人間じゃない。正式な種族名は混沌精霊。人間から人外の存在に一種の転生をした訳だ」

 再び指をパチンッと鳴らして炎獣を消滅させる。同時に空間倉庫のリストから初心者用の教本と練習に使う子供の玩具のような魔法発動体を取り出してテーブルの上へと置く。

「別に俺の方から取引内容を反故にするつもりはないから安心してくれてもいい。その証拠と言う訳でもないが、取りあえずこれが約束の初心者用魔法教本と魔法発動体だ」

 テーブルの上を滑らせ、ローズの方へと魔法教本と魔法発動体を移動させる。
 最初はどこかまじまじとテーブルの上にのせられた物を見ていたローズだったが、その魔法発動体がどう見てもお子様用の玩具の杖にしか見えなかった為に俺へと胡乱気な視線を向けてきた。

「アクセルさん、魔法があるのは分かりましたが……これは私を侮辱していると思ってもいいのですか?」
「そう思われてもしょうがないが……正真正銘その杖は魔法発動体だよ。ただし初心者用の、という言葉が付くがな。AMとかの操縦でも同じだろう? シミュレータすら碌に使った事の無いパイロットにいきなりガーリオンの類を使わせるか?」

 その言葉に不承不承ではあるが納得したローズは、次に魔法教本へと手を伸ばす。

「……何て書いてあるのか読めないのですが」

 だろうな。まぁ、いきなりラテン語とかを読めたらそれはそれで驚くが。

「それはラテン語で書かれている。基本的に魔法というのはその殆どがラテン語。より難易度の高い魔法になってくると古代ギリシア語が使われている」
「つまり魔法を使えるようになりたいのなら、そのラテン語を覚えろと?」
「そう言う事になるな。その魔法教本をきちんと読んで理解して練習すれば初心者用の魔法は問題無く使えるだろう」

 俺の言っている内容が真実だと感じたのか、パラパラと捲っていた魔法教本を閉じてテーブルの上へと置く。そして改めて俺の方へと視線を向けてくる。

「練習、と言う事はこの本の内容を理解してもすぐには使えないと?」
「当然だろう。だが何度も繰り返しているように、基本的には誰でも使えるようになるのは保証するよ」
「……信じましょう。それで、他の2つの取引材料に関していつ渡して貰えるのですか?」

 先程までの驚愕の類は消え、
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