話数その16 嘘ではない
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クス眷属達も集まってきたようだ。
「……どーすんのよ、あのエセお嬢様はほっとくとしても、2VS6じゃねぇか……」
「3VS6だろ!? 自分を勘定から外すな!」
「……あ? 俺とは限らんだろ…」
「じゃあ、誰なんだよ?」
「……俺だ」
「当たってんじゃねぇか!」
「漫才でもやってるのか、お前らは?」
仮面の女は見たまんまを言い放つ。
「とにかく、木場が一人相手してんだから、俺達で残り五人を相手すんぞ!」
「……お前四で俺が一な…」
「ふざけてんのか!!?」
「……大真面目だ」
「なら、尚更たち悪いわ!!」
しかも晋の様子におちょくりは見られず、明らかに本気で言っている事が分かる為、たちが悪いじゃ済まない。
「そこの『兵士』さんに人間さん、漫才していていいんですの? お兄様とリアス様が一騎打ちを始めるみたいですわよ」
言いながらレイヴェルはある場所を指さしている。そのさしている場所は新校舎の屋根の上で、そこにはグレモリーとアルジェント、そしてライザーが居た。
「直接仕掛けるって言ったって早すぎじゃないか!」
「どうやら、こっちの手が読まれていたようだね」
(……そんな話してたか…?)
首を傾げる晋だが、大方聞いていなかっただけであろう。 今だ見やる彼等に、レイヴェルは余裕たっぷりな表情で告げる。
「お兄様ったら、リアス様があまりに善戦するから高揚したのかしら? まぁ、普通に戦えば私たちの勝利ですし、情けを与えたのでしょう」
明らかに此方を舐めているようすのレイヴェルに、兵藤は悔しさを隠さず、木場ですら睨んでいたが、晋は唯手首をブラブラさせているだけだった。
「それではこちらも始めましょうか。ニィ、リィ」
「にゃん!」
「にゃにゃ!」
レイヴェルの指示を受けた獣耳の少女二人が、獣の様な動きで晋と兵藤に迫る。
「っ!!ブーステッドギア!」
『Boost!!』
すぐさま兵藤は“ブーステッドギア”による倍化を開始するが、それに合わせて敵の攻撃も苛烈になっていく。よく見ると苛烈に攻撃されているのは兵藤のみであり、人間である晋は殆ど手加減の様な攻撃しかされていない。
大方、人間だからこんな感じでも大丈夫と言った余裕からの物であろう。
「ニィ、リィ! “ブーステッドギア”は十秒ごとに力を2倍させる神器ですわ! イルとネルがやられたことを考えるとおそらく三回倍加されるとあなたたちでは手が付けられなくなります! 20秒でカタをつけなさい! その特性上、倍加が済むまで手は出してこないはずで―――ぶぁっ!?」
突如として、兵藤の弱点を的確に突こうと指示を出していたレイヴェルの顔が、
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