暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos6八神家の日常・裏〜LANCER〜
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黄色で、黒い斑点が点在している。正しくチーターの頭部だ。今の俺は素顔を晒さないようにデフォルメされた可愛らしいチーターの頭部で限定変身している。
(これなら子供に見られても怖がらせないな。まぁ見られることにはならないと思うけど)
自由落下なままあるビルの屋上へと高度を下げて行き、「よっと」最後はフローターを発動して落下に抗うかのようにゆっくりと速度を落としてトンッと軽やかに着地した。ビルの屋上から眼下に広がるフォスカムの首都、グラーバの街並みを眺める。ここに魔法犯罪者集団が居るはず。
――
発見せよ
(
コード
)
、
汝の聖眼
(
イシュリエル
)
――
闇雲に探していても疲れるだけ。ということで、サファイアブルーに光り輝く、手の平サイズの光球を創り出す。サーチャーとしての役割を持つイシュリエルをステルスモードで街に解き放つ。発見するまでの制限時間は1時間。そこから瞬殺してリンカーコアを奪い、管理局に突き出してから撤退。また40分と掛けて地球に戻る。曖昧だがこれくらいの予定組立で十分だろう。
地べたへと座り込み、屋上に誰か来ないか警戒しながらイシュリエルから送られてくる映像を見続ける。と、30分ほど経った頃、「見つけた」よくドラマなどで見かけるマフィアが好んで取引しそうな倉庫街で、アタッシュケースを持ってウロウロしているターゲットを発見。
「さぁ、始めようか。
犯罪者狩り
(
オフェンダー・ハント
)
を」
――
我を運べ
(
コード
)
、
汝の蒼翼
(
アンピエル
)
――
――ミラージュハイド――
背より12枚の剣翼を展開し、姿を消すミラージュハイドを発動。屋上から空へと飛び出し、連中を発見したベローナ湾岸倉庫街へと翔ける。その間にフォスカムのこの地区を担当する陸士部隊の連絡回線を、メナディエルを使って傍受する。
取引云々といった単語が出ていないため、どうやら連中は巧い具合に事を薦めたようだ。なら、管理局に知られず、まんまと取引を成功させたと喜んでいるその時、その取引をチーターの顔というふざけた俺に邪魔されたとなると、いったいどれだけの絶望を抱かせられるだろう。
「(その時の連中の顔を想像するだけで・・・)あぁ、実に楽しみだ」
少々性格の悪さを自覚しながらも、それでも抑えきれない。一刻も早くぶっ潰したい。そんな思いを渦巻かせ、俺は廃倉庫街上へと到着した。イシュリエルから流れてくる映像をもとに、「あれだな」どの倉庫にて取引が行われているかを見つけ出す。
ミラージュハイドを発動したまま廃倉庫の崩れ落ちて無い屋根から倉庫内に音を立てることなく侵入する。が、「いま何か・・・?」音は立てずとも僅かな風の動きを察した男もいた。
「気の所為か・・・」
その男はしばらく周囲を警戒していたが、何も感じられかったらしく警戒を解いた。
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